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CROWN POPと美/2024.4.21「THANK YOU LIVE vol.2@HEAVEN’S ROCK Kumagaya VJ-1

CROWN POPが8月8日のラストライブに向けて「皆様に感謝の気持ちをお届けするため」に開催している「THANK YOU LIVE」の第2段。
「CROWN POP THANK YOU LIVE vol.2」@HEAVEN’S ROCK Kumagaya VJ-1
が、2024年4月21日(日)に2部公演で行われました。

「青天コンパス」「ケセラセラっ!」「スケジュール帳やめたの」(以上1部)「告白とスニーカー」「Real☓live」(以上2部)と、みぃあちゃん曰く「冬眠していた」懐かしめの曲もいくつか披露されましたね。
このラインナップだと「言うても『リアライ』は一軍曲じゃないの?」と思ったんだけど、昨秋の「#クラポかわいい 全国拡散ツアー」でもやってないし(吉田さんのツイートを参考にさせていただきました)、年末の「CROWN ROAD in ZeppDiverCity(TOKYO)」でもやってないからお久しぶり感あるのかもですね……(昨年12月の「TODOROCK!! IDOL FESTIVAL」で披露してますね)。

「ケセラ」もほんとに久々っ!!って感じですし、いぶちゃんが言っていたけれど、披露する曲を選ぶのに困るぐらい素敵な曲が増えたということなんでしょうね。

個人的には「スケジュール帳やめたの」が大好きすぎて、先日、みぃあちゃんがスタコミュで「懐かしめの曲もやるよ」と話して以来、「これは……『スケジュール帳やめたの』がくる……(ゴクリ」と思っていたので、1部最初のMC終わりにいぶちゃんが「ここからはですね、この時期にぴったりな曲をお届けしたいと思います」と話し、あいたんが立ち位置周辺をなぜかくるくると周り、そして「聴いてください。『スケジュール帳やめたの』」と来たときには、内心「きたああああああああ」って感じですよね、ほんと。

この辺の流れは公式さんが残してくださっている生配信のアーカイブ4分06秒あたりから確認できます)


正直に言えば「この時期にぴったりな曲」と言われたときには、「夏曲かなー」「『夏キラリ⭐︎』とかくるかなー」と思ったりもしていたのですが、考えてみれば夏にはまだちょっと早いですもんね。
「スケジュール帳やめたの」は「#クラポかわいい 全国拡散ツアー」の高松公演で披露されているのですがそこに自分は参加しておらず、その前は2023年8月11日にタワーレコード渋谷店で行われたリリースイベントで披露されています。ただこのリリイベの際は衣装が浴衣だったのでダンスがかなり控えめ、歌唱集中ver.(?)だったんですよね。

もちろん歌だけでもすごくきれいな曲なんだけど、この曲はダンスがすごくすごくきれいだなって思うんです。
なかなかパフォーマンスを見る機会の少ない曲ではあるのですが、自分がきれいだなと強く感じたのは、2022年の9月10日。横浜ベイホールで行われたいぶいぶの生誕ライブでした。

雪の向こうにアイドルの姿を見た/CROWN POP BIRTHDAY!〜三田美吹ダイダイダイスキDD大集合〜

ライブの主役、純白の衣装に身を包んだいぶいぶもきれいだったのだけど、メンバー全員がとてもとてもきれいでベイホールの一番後方から、ほわわわ〜っとステージに見惚れていた記憶が今でも蘇ります。

CROWN POPはいつでも美しいんですよね

(ここからちょっとクラポから離れます。読み飛ばしてもいいよ)
20世紀の頭に岡倉天心(岡倉覚三)という人が『茶の本』(リンク:青空文庫)という書を著しています。
これは西洋の人々に茶(および茶道)の話を通じて東洋の美について知らしめようと試みたものなので英語で書かれたもので、後に日本語に翻訳されて、今日までずっと読みつがれているものです。正直、むずかしくてよくわかんないんだけど……。

で、ですね、この本の「第五章:芸術鑑賞」に「琴ならし」という物語が引用されています。ざっと説明すると、RPGの勇者の剣よろしく(というかこの本の方が古いのですが)、選ばれし者のみがきれいな音を奏でられる琴が皇帝のところにあって、誰が弾いても全然ダメダメだったんだけど、ある日、現れた伯牙(はくが)という琴の名手が弾いたところ、それはそれは美しい音色を奏で始めたというお話です。

そこで、皇帝は伯牙に演奏成功の秘訣を尋ねるわけです。すると彼は

「陛下、他の人々は自己の事ばかり歌ったから失敗したのであります。私は琴にその楽想を選ぶことを任せて、琴が伯牙か伯牙が琴か、ほんとうに自分にもわかりませんでした。」

岡倉覚三「茶の本」

と答えるわけです。琴の想いに身を預けたら、あのように美しい調べを奏でることができたということです。

著者の岡倉はこの物語を受けて、芸術(美)と観覧者(我々)は一体であると説きます。美の霊手が我々に触れる時、我々の心にある琴の神秘の弦が目ざめ、心はそれに呼応し、名匠は我々の心の中に知らぬ調べを呼び起こす。
先の「琴ならし」になぞらえて言えば、琴は我々の心であり、美をもたらす芸術家は伯牙であり、両者は一体なのです。
岡倉覚三はさらにこうも書きました。

われわれは傑作によって存するごとく、傑作はわれわれによって存する。

岡倉覚三「茶の本」

我々は美があるからこそ存在し、美は我々がいるからこそ存在するのです。

CROWN POPに話を戻したいと思います。
熊谷のライブハウスはステージがちょっと低目だったようで、整理番号170番台の民にはメンバーの顔が時折見えるぐらいといった半ラジオ状態で、「スケジュール帳をやめたの」のパフォーマンスを存分に眼に焼き付けることはむずかしかったのが正直なところなのですが、こればっかりはまあ仕方のないことですし、特典会の待機列ですぐさまアーカイブを見て視覚情報を補完することもできたので、あらためてクラポの美しさに心を打たれました。

CROWN POPには「スケジュール帳やめたの」や「告白とスニーカー」などしっとりした曲もあれば、「Real☓live」のような力強い曲、「青天コンパス」みたいにさわやかな曲、「ケセラセラっ!」はかわいい曲(かな)。どの曲にもいろいろな色があり、魅力にあふれています。
もちろん曲自体が素晴らしい、それぞれの詞の世界が美しいからこその魅力です。が、その一方で、それらの曲はCROWN POPの5人だからこそ奏でられる美しさにもあふれていると思うのです。

いつも誠実で真摯な姿勢で音楽やファンに向き合い、心を曲の世界に預け、そして我々に届け、いつも音楽がクラポであり、クラポが音楽であるグループ。
歌唱やダンスの巧拙、容姿の好まれ度合い、ライブの煽り具合といった、可視化され、乏しい言葉でさも正しい評価をしていると思わせうる指標にとどまらない、なんだかわからないけれど、心の底から美しい、楽しい、かわいい、素晴らしい、素敵だと感じさせる想いを湧き立たせてくれるグループ。それがCROWN POPでしょう。

彼女たちは作品と一体となり、そして我々ファンとも一体となって、美を生み出すことができるグループなのです。世間の評価?ビジネスの世界に生きる人々の評価?そんなものは知ったことではありません。
ただ自分はファンの一人として、彼女たちこそが伯牙であり、美の名匠だと、心から断言することができます。そしてそれは、2024.4.21に熊谷に集ったファン、あるいは都合がつかず心だけそこに飛ばしたファン全員の総意でしょう。

「THANK YOU LIVE」はこの先
5.11(土) 新宿BLAZE
6.16(日) 柏PALOOZA
とつづきます。

また他にも
5.25(土) 藤田愛理ソロイベント
6.2(日) 里菜ソロイベント
6.22(土) 雪月心愛ソロイベント
がそれぞれ渋谷のSpotify O-WESTで開催。
藤田愛理さんのイベントは本日(2024.4.22)〜4.29までプレオーダー先行受付中です!


これからも、ぜひ一人でも多くの方がCROWN POPの美に触れる時間を持てますように


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