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3度目の資金調達、シリーズCを終えて

<シリーズCの完了>

弊社ユニラボにとって大きな一歩となる【シリーズC】の資金調達(※1stラウンド)を無事クロージング致しました。

本日発表した通り、JICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社(産業革新投資機構 傘下のファンド)をリード投資家として、エクイティ・デット合わせて【25.8億円】の資金調達を実施することができました。

また、既存株主である、モバイル・インターネットキャピタル、Spiral Capital、UB Venturesの皆様にも当ラウンドの早いタイミングからご支援を表明頂いたことで、厳しい環境下であっても心の支えとなり、無事成功に辿りつくことができました。改めて既存株主の皆様にも心より御礼申し上げます。

尚、弊社が自己資本経営を終えて、初めてVCから出資を受けた2019年のシリーズA以降の累計資金調達金額は【46.8億円】を突破いたしました。



今回のラウンドも、想像内・想定外の苦労をしました。
苦労した理由は幾つかありますが、1つ目は株式市況悪化による問題、2つ目はレイターステージの投資家が国内に数多くはいないという事実、3つ目は自社のコンディションの問題、です。経営において、何でも「ベストコンディション」で進められる訳ではない、今置かれた環境下で足元を見る。ベストエフォートを尽くし、経営における諸問題を解決する、という点で今回厳しい中でも成果を上げられたことは自信に繋がりましたし、評価できる点だと考えています。

また、今回の資金調達の過程で、弊社10年間の歴史や、強靭になったマネジメント陣、経営の堅実性のような観点で、新旧株主の皆様より高い評価を頂いたことを心から嬉しく思っています。また、事業の要であるオペレーションにおいても、しっかりとその内容やエコノミクスを確認頂き、内容を精査して見て頂けたことを感謝しております。社員の皆も大きな自信に繋がったことと思います。

エクイティファイナンスに向けて動き始める前に、日本政策金融公庫、SBI新生銀行、商工組合中央金庫等から長期の大型デットファイナンスが成功しており、「ベンチャーデット元年」ということで日経新聞にも取り上げて頂きました。※こちらはSBI新生銀行様からのご融資の記事です。

シリーズCファイナンスをする事を決め、エクイティの調達に動き始めたのは昨年の春頃でしたが、資金調達環境の情報収集をする度に良くない情報も流れていた為、当ラウンドの結末を案じる日が続きつつも、容赦なく時間は過ぎていきました。資金調達の出口が見え始めたとき、季節はもう冬に差し掛かっていました。

当ブログの「第25回 ユニラボの軌跡 -創業10年に寄せて-」を執筆した10月頃、ファイナンスはJIC社の投資委員会等で大詰めを迎えており、そんな中でも会社の歴史をしっかりと記しておきたいという気持ちで、こちらのnoteを執筆いたしました。noteにも記載の通り、ミッション、ビジョン、バリューに即した経営、創業者の私が問いたい社会課題、そういったことを10年続けるのが簡単ではなかった、と自己内省をした矢先に、JIC社からの内定を頂くことができたことは偶然の妙であるように感じています。

ミッション、ビジョン、バリューは先ずは掲げて1年、2年、3年。そして更にその先には5年、10年と続けることによりその意味合いが研ぎ澄まされ、格が上がっていくものだと思います。その力は当初私が考えていたものよりも遥かに大きな力を持ち、会社の太い骨格となっています。今回ラウンドも沢山の投資家と対話をさせていただきましたが、JIC社を始め、多くの投資家からビジョンの壮大さについての共感を得ることができたものと実感しております。ファイナンスを通じて沢山の学びを得ることができ、感謝申し上げます。

<共通点は、”中小企業支援”>

今回リード投資家としてお迎えする事になったJIC社と、弊社(私)はミッションという観点で通じるものがあると思っています(※あくまで私の個人的見解で、先方の公式発表ではありませんのでご了承ください)。産業革新投資機構傘下のJIC社の経営理念、「我が国のイノベーションを促進し国際競争力の向上に寄与。日本の産業及び社会課題の解決を目指す」という点です。日本経済の持続的な発展と、日本の産業競争力の強化に向けて創られた法人であります。

JIC社と初めて接触したのは、2019年のシリーズAの時、知人の紹介経由でした。数ある有名VCの中で、政府系ファンドであるという点を除けば、他のVCとの差分は感じませんでしたが、産業革新投資機構として掲げるミッションが私にも共感できる点が多く、親近感を覚えました。

ファイナンスの最終関門である投資委員会では、創業の原点として2015年~2018年頃までホームページや採用資料等に記載していた「中小企業の7つの真実」を紹介し、アイミツが担う社会的意義や責任についても沢山ディスカッションをさせて頂き、ご理解いただくことができました。

創業当時に作成した「中小企業が抱える7つの真実」のコンテンツ。

<日本サービス大賞 優秀賞の受賞>

別件にはなりますが、当ラウンドを1日でも早くクロージングしたい気持ちで悪戦苦闘していた昨年秋、それ以前に申し込んでいた【日本サービス大賞 優秀賞】を受賞したとの吉報が飛び込んできました。日本サービス大賞は、経済産業省が管轄する制度で、国内の全てのサービス提供事業者を対象に、多種多様なサービスを共通の尺度で評価し、“きらり”と光る優れたサービスを表彰する制度です

本音を言えば、内閣総理大臣賞を受賞できなかったのは悔やまれるのですが(笑)、栄えある優秀賞を受賞でき、また、第4回の当賞の趣旨である「ポストコロナの社会を切り拓くきらりと光るサービス」というお題で選ばれた事もとても嬉しかった次第です。

審査員の皆様は2度に渡る私の面談過程において、サービスの目指すビジョンだけではなく、ユーザーの皆様への価値提供の現場、オペレーション現場にも足を運び、発注コンシェルジュの業務シーンや、管理画面に至るまで、リアルの生の現場を見て下さいました。ここでも弊社が10年の歴史の中で培ってきた底力であり、地の力が評価されたと感じています。

第4回日本サービス大賞授賞式、岸田総理はじめ各大臣ご出席の元で開催。
コンシェルジュチームのリーダー中村さんと記念撮影。
日本サービス大賞の名に恥じないオペレーションエクセレンスを築いてくれました。

<経営理念の継続は力なり>

今ラウンドを通じて学んだことを一言で言えば、「ビジョンを掲げ、継続することの力」です。これを地力(そのものに備わっている、本来の力)であり、自力(自社ひとりの力。独力)と言っています。

決して流行の事業テーマではなく、綺麗なエクイティストーリーとは言えないのかもしれません。経営陣が実直で地味と言う印象にも捉えられがちなのですが、事業を10年継続してきた歴史そのものがトラクションであり、社員の想いの総和であることは不変の事実であり、それが結果になったという所だと振り返っています。

このラウンド期間(2022年)も、政権によるスタートアップ支援が表明され、市況悪化にも関わらず2022年のスタートアップ投資額が過去最高を記録するなど、その勢いは衰えていません。
今回、弊社がご支援を賜ることになったJIC社も、そして日本サービス大賞の主幹官庁も経済産業省ですが、政府のベンチャー支援策の一部の恩恵を預かることになり、経営者として改めて身の引き締まる想いです。

弊社は、経営理念として以下の3点を掲げています。
ビジョン「受発注を変革するインフラを創る」、ミッション「すべては便利の為に」、バリュー「まっすぐ」の3つです。その中で、志の高いビジョンを掲げる前提にあたる部分となりますが、「なぜやるのか?、何の為にやるのか?」という所を、一般的に定義される所の「パーパス(Purpose)」は、敢えて表明をしておりません。

パーパス・マネジメント(存在意義の明確化が組織を強くする)が注目されている中で、敢えて弊社がそれを掲げない理由は、創業者である私がCEOとして現在も存在しており、私自身のキャリアや、会社の歴史、事業の歴史そのものがそれ(パーパス)を物語っているからであり、それを簡単に言語化して済ませるのではなく、多面的に想像する(創造する)ことに、社員の皆の経営理念について考える機会として求めたいからであります。

日本のすべての企業が、より良い場所になるように。そこで働く人がより良く働けるように。生産性の向上の為、ITの恩恵を受け、そして弊社のサービスを通じて、少しでも事業が前進し、日本の未来が明るくなりますように。

そんな願いをこめて、今回お預かりした資金力を武器に、弊社のアイデンティティをより強固なものにupdateし、創業20年(次の10年)に向けて、経営理念に磨きをかけていきたいと考えています。

<人材採用情報ページ>

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