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代数を図形で解く(中村義作・阿邊恵一)

 掛け算(a×b)は長方形の面積を表わすことを利用して、「(n+m)の2乗=4nm+(n-m)の2乗」がm×nの長方形を4畳半の畳の部屋のように敷き詰めた形で示されると「なるほど図を使ってこういうふうに表現できるのか」と素直に感心してしまいます。

 また、作図の問題としてもポピュラーではありますが、「ある数の平方根」が相似な直角三角形の辺の長さで表わされ、さらに3乗根・4乗根と次々続いて示されていくに至っては感動的ですらあります。

 このような数学における図の代表的なものが「座標平面上の各種の曲線」です。
 フランスの哲学者デカルトは、その有名な著書「方法序説」の中の一著作(幾何学)において解析幾何学の基礎を樹立し、2次方程式から4次方程式までの(円・直線・放物線・双曲線を用いた)図式解法を示したといいます。
 ただ高次数のケースは、必ずしも図式で表わされた解法が分かりやすいとはいえません。正直、私にとってはすこぶる難解でした。

 図式で表わされるといえば、何となく「直感的に分かりやすい」と期待してしまいますが、必ずしもそんな甘いものではないようです。



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