ロマチェンコ(2006〜2007)

2006年のロマチェンコについて
https://www.youtube.com/watch?v=5_RnNrNaLAU

とにかく速いですね。並の相手では、このスピードについて行けず、後手後手に回っているうちに試合が終わっちゃうと思います。動きとしては、軽量級のロイジョーンズJr.のような感じ。大腰筋の中でも特に下部(丹田)への意識が強く、ここを視点に他はなるべく脱力しています。

この時の階級は恐らくフライ級くらいか?大腰筋下部の力だけで全身を上手くコントロールできています。センター軸(後で説明します)も限りなく細く、アウターマッスルが限りなく削ぎ落とされて脱力が効いている。
やはりこれくらいの階級では、体が軽い分インナーマッスルで身体をコントロールしやすいんでしょうね。
18歳くらいの年齢で、まだ筋肉(アウターマッスル)がそこまで発達していない分、自然にインナーマッスル優位になっており、俗に言う「運動神経が良い」状態である。
逆に、高校生くらいでも筋肉ムキムキ発達していて身体が固い選手もよく見ます。これは昔の私です(笑)。コレは、インナーマッスルがうまく繋がっていなく、アウターマッスル優位で動かしているためです。俗に言う「運動神経が悪い」状態です。
また、体重が重くなればそれだけ身体の操作性が悪くなりますし、また手足の重さに比例しても身体の操作性は悪くなります。子どもの頃は、運動神経が良かったのに、大学生くらいから筋トレをしまくって、急に体が硬くなって動きが悪くなるという事例は良く耳にします。これは、アウターマッスルを鍛えすぎてインナーマッスルの感覚が薄れてしまっていることが大きな要因になっていると考えられます。

しかし、2007年のロマチェンコで唯一気になるところがあるとすれば、「腕」の使い方です。腕、特に肩まわりが少し硬く、脇の前鋸筋がしっかりは効いておらず、体幹部との連動性が失われ、パンチのリズムが少し悪く、ノビもありません。肩甲骨と鎖骨を含む肩周りが体幹部に張り付いてしまっています。

個人的にはまだこの時のロマチェンコはあまり好きではありません(ファン目線)。センスだけでやってるなーという印象です。むしろこれから先のロマチェンコは凄すぎるので、それはまた次回に存分に紹介させていただきます。

2006年ロマチェンコ総括(5段階評価)
身体操作:⭐︎⭐︎⭐︎
スピード:⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
パワー :⭐︎
技術  :⭐︎⭐︎


2007年のロマチェンコについて
https://www.youtube.com/watch?v=5_RnNrNaLAU
この動画はロマチェンコのアマチュア時代唯一の負け試合。

この頃からフェザー級になったのかな?
階級を上げてガードを上げるスタイルに変更している。この辺りはマイクタイソンをイメージして動いていそうですね。

この時代のロマチェンコは、一言で言うと「固い」。
特に胸椎周りの固さが目立ちます。
みぞおち辺りで、身体の繋がりがプツっと切れてしまっている印象を受けます。上半身と下半身がバラバラに動いていて、パンチを打つタイミングがワンテンポ遅れてしまっています。
ガードを上げる意識が強すぎて、胸回りの筋肉が固くなってしまっています。
恐らく、ロマチェンコ史上一番インナーマッスルの使い方(体の使い方)が上手くいっていなかった時期ではないかと思います。

ウィービングの動きも振りが大きく、パンチの返しも遅いですね。これはお腹のインナーマッスル(大腰筋)ではなく、背筋で背骨を揺らしているから、大きく大味な動きななってしまっているのだと思います。

まあ、いろいろ文句をつけたところで、この状態でも世界大会の決勝まで行っているのが凄すぎです。

2007年はあまり語ることがないのでこれくらいで終わります笑

次は、2008年以降のロマチェンコも書いていきます!

総括(5段階評価)
身体操作:⭐︎⭐︎
スピード:⭐︎⭐︎⭐︎
パワー :⭐︎⭐︎
技術  :⭐︎⭐︎

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