リーダーシップに必要なのもやっぱり、ミッション、パーパス、ビジョンを構築する力|38冊目『世界標準のリーダーシップ』
安部 哲也(2022, 総合法令出版株式会社)
55歳までに大学院を修了して経営学の大学の先生になる
ビジネススクールに入学したのが2018年なので、これはおそらく2017年くらいに書いて貼り出した目標です。
子どもたちにも、目標を書いて向き合うことをしてもらいたくて、50歳からあらたに夢を持ったって良いんだ、目標は書き出してめざせばきっと叶うんだということを示したくて書いたものです。
「55歳までに」が何にかかるのか。
まだ経営学の先生にはなれていませんが、55歳までに大学院を修了することが目標だと解釈するならそちらはクリアしています。
そして現在は、勤務先学校法人の高校の「起業ゼミ」に参加したり、ビジョンについて研究を進めて学会で報告をしたりしながら、大学または大学院で授業のコマを持つことをめざしています。
なぜ、「経営学の先生になる」という目標を掲げたのか。
学校に事務職員として勤務して身に染みて感じたのが、学校のオペレーションコアってやっぱり先生だよな、ということです。
コーチより選手、裏方より俳優、ミュージシャン、というタイプの自分なので、裏方の事務職員じゃなくて、学校の顔といえる先生の方が楽しそうでワクワクすると思ったのです。
先生たちからは「いやいや、そんな良いもんじゃないよ」と言われそうですが、自分は事務職員よりもっとやりがいがありそうだと思いました。
そんなわけで、無茶を承知で目標を掲げてめざしていますが、今年の8月からさらに、実務家教員養成の研修プログラム、『産学連携 教育イノベーター養成プログラム』↓を受講することにしました。
「教育力育成コース」「インストラクショナルデザイン指導力育成コース」「アントレプレナーシップ教育力育成コース」「リーダーシップ開発力育成コース」の4つのコースの中から自分が選択したのは、立教大学が担当するリーダーシップ開発力育成コースです。
ちょっと期待していたのですが、残念ながらこのコースに安部哲也先生の講義はありませんでした。
安部先生の授業はなくても、どんな授業が待っているのか、今からとても楽しみにしています。
安部先生はRBS(立教大学大学院ビジネスデザイン研究科)でリーダーシップ論を担当されています。
私はRBS在学中、ゼミの曜日と重なってしまい、安部先生の授業を履修することができませんでした。
しかし安部先生が開催するオンラインの勉強会などには今も時々参加させてもらっています。
本の「おわりに」に、RBSの友人の、槙さんや大嶋さん、平岩さんの名前が登場していて、羨ましくもあり、うれしくもありました。
世界標準のリーダーシップ力=MQ×(IQ+EQ+AQ+GQ+DQ)×PQ
リーダーシップ関連の本では、最近なら『リーダーシップの教科書』や『オーセンティック・リーダーシップ』を借りて読みましたし、家の本棚にはD・カーネギーの『人を動かす』や『コリン・パウエル リーダーを目指す人の心得』などがあります。
現代の文脈では「あたりまえ」となっていますが、強引に自分の意見を押し通す、トップダウン型の強いリーダーシップではなくて、メンバーの立場に立ち、メンバーを尊重した上で導いていくリーダーシップにカーネギーもコリン・パウエルもクローズアップしています。
そうした共感型の、メンバーのモチベーションを大切にするリーダーシップにはEQ(対人力=自己&他者理解力+人脈構築力)の高さが必要であり、それはマインドであり、スキルでもあります。
EQもIQも、迅速さ(AQ)も異文化理解のマインド(GQ)もリーダーにとって大切なものですが、そうしたマインドやスキルのすべてを、一人のリーダーが必ずしも備えていなくてはならないわけではないと安部先生はいいます。
リーダーシップのタイプは人それぞれであり、誰かの真似ではなくて、自分の強みを活かした、自分らしいリーダーシップを発揮することが大事です。
本来の自分らしいリーダーシップをオーセンティックリーダーシップといいます。
そして、メンバー誰もがそれぞれの強みを活かして、リーダーシップを分かち合う、グループでリーダーシップを発揮するあり方をシェアドリーダーシップといいます。
必ず必要なのは、ミッション、パーパス、ビジョン構築力、すなわちMQ(Mission Quotient)であり、方程式に当てはめるならMQがゼロであれば、いくらIQやEQが高くてもゼロに何をかけても数値はゼロのままです。
経営トップ、特に創業社長であれば自分のミッションやビジョンがすなわち企業のミッション・ビジョンとなりますから、それがいい加減であるならば、当然リーダーシップは発揮できないでしょう。
ミドルリーダーであれば、会社のミッション・ビジョンに共鳴して十分に納得しているか、あるいは会社のミッション・ビジョンをベースに自分なりのミッション・ビジョンをしっかり持っていることが必要です。
そしてMQと同じく重要なのが情熱と実行力、すなわちPQ(Passion Quotient)です。
PQがゼロなら、やはり他のスキルが高くてもリーダーシップの総合力はゼロです。
MQが高くてもPQがゼロならリーダーシップ力はゼロです。
素晴らしいミッションやパーパスを持っていても、何もしなければ、評論家にはなれてもリーダーにはなれないからです。
そして、ビジョンも実現に向けて行動されなければただの妄想に過ぎません。
逆に情熱だけあっても、ミッションやビジョンがないなら、それはただの脳天気なおっさん(自分の場合なら)です。
信念や目的、方向性がないまま、やみくもに行動したところで、あるのはリスクばかりですから、そんなリーダーにはきっと誰もついていかないでしょう。
予測不能で変化の激しい時代ですから、グローバルなマインドやダイバーシティの理解、デジタルリテラシーや迅速な行動力と適応力など、必要な能力やスキルはどんどん増えていき、変わってもいきます。
でもずっと変わらないのはミッションやパーパスを明確にして、ビジョンを描くこと、そして、自分のミッション・パーパスの正しさを信じて、情熱を持って行動することだと学びました。
自分自身がリーダーシップに対して正しい定義を持っていなければ、学生たちのリーダーシップを開発することなどとてもできないと思います。
8月からの産学連携 教育イノベーター育成プログラムの受講、頑張ります!
リーダーシップとマネジメントについては以前にこんな文章も書いています。↓
最後までおつきあいいただきありがとうございました。
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