人生どん底
つらい、つらい、死にたくなる
ひとりでいると
どうしても
母がいないさみしさが
胸の底からこみ上げる
三十数年前、祖母に先立たれた祖父が味わった
わびしさやかなしさや無力感がやっと少し分かった気がする
祖父は祖母の亡き後二年、この世から旅立った
自ら命を絶って還っていった
好き勝手をしていたけれど
祖母が一番好きだったと
私には語っていた
家族もしっかり守りつつ
昔話をいっぱいしてくれた
そばにいるのは
心通わぬ伯母夫婦
伯母は夫にいつの間にやらぞっこんで
伯父を「同士」と呼んでいた
婿の伯父は伯母の財産目当て
端がどんなに言っても耳を貸さぬ
えぐいほど貪欲な伯父
心通わぬ冷たい家で
みんな向いてる方向がてんでバラバラ
自分勝手の冷たい家庭
結果、家はすっからかん
財産持ちがいつの間にか
貧乏どん底
こんなことって有るんだね
祖父はそのこと
分かってたみたい
予言のように言っていた
この家はいつか失くなる
従姉たちには先行き困らぬようにしてやってくれ
でも伯父は伯母の財産を食いつぶし
借金作って死んでった
心を病んでる従姉二人残し
伯母も伯父の後を追うように
貧乏どん底
母も伯母や従姉たちを救っていた
やり過ぎじゃないと思うくらい
母にとっては当たり前
ただ伯父のことは助けたくなかった
他人だもん
母の実家を潰した張本人
伯父は祖父母と同じ墓
でも伯母はそこには入れない
今でもお骨を従姉が抱えて入れない
偶然はひとつもない
かなしい、かなしい物語
ひとりでいると思い出す
生きるってなんだろう
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