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夏の風物詩

かき氷有ります
そんな幟を掲げてる
街の小さな駄菓子屋さん

伯母に頼まれ
レモン色のかき氷を買いに行く

昔ながらの岡持ちに入れられた
レモン味のかき氷は四つ
お行儀良く並んでいる

駄菓子屋のおばさんがお金と交換で
その岡持ちをわたしに渡す

「ともちゃんとこのねえちゃんけ」
夏休みにやって来るわたしのことを覚えている

「はい」

わたしは岡持を受け取り
母の実家に急いで帰る

母の実家も商売屋
四つかき氷を持って帰っても
お客さんが来ていれば
お客さんを優先する

暑い日にみんなが待ってるかき氷
黄色いレモン味

じいちゃんもばあちゃんも伯母ちゃんも
岡持ちから早々に取り出して
食べている

お客さんがいないのを確かめながら
最後のひとつはわたしが食べる

懐かしい夏の風物詩


小牧幸助さん

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