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白百合さん

いい薫り…

白百合がほのかに匂う

仏壇に飾った花からふんわりと

求めた時には
白百合はまだ蕾が多くて
気づかずに

少しずつ花が開いて
ほんのりと
母の好きな百合の花

少しずつ白い花を買い集め
ガーベラにカーネーション、
トルコキキョウ、カスミソウ

そしていっぱいの白百合を

母に捧げます

もっともっと生きていて欲しかったのに
やさしくない私を後悔し続けて
まだまだ時々落ち込んで
泪があふれる

いつまでもいつまでも
こころの澱はなくならない

なくなるどころか
ちょっとずつ、ちょっとずつ
ふえてゆく

こころの奥の奥
襞のなかに隠される
月日によっても消え失せない

白百合の薫りを嗅ぐと
母を思い出す

思いはつよく湧いてくる




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