![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/142414958/rectangle_large_type_2_21ffdefa25ebe0e1ca7f9243ec832322.png?width=800)
Photo by
tamami_no_tane
寄り添い
母を亡くした友だちから久方ぶりに電話がある
いつもはメールだけのやり取りで
それでも心は繋がっている
その友のお母さんは亡くなる前には施設にいた
優しい彼女は
本当は家で面倒を見てあげたいと思っていたが叶わなかった
引き金はコロナのワクチン接種
それまでは不自由ながらも家事をこなして家に居られた
ワクチンが直接の原因ではないと言われてしまう
かなしいけれど胃瘻をして施設に入る
最初のころは月一回の面会はオンライン、少しずつガラス越しの面会が増えてゆく
お母さんの反応は薄くなってきた
それでも彼女は必死にお母さんに会いに行く
彼女にはまだお父さんが存命だ
お父さんのお世話をしている
最後の二年余りは家にいなかったから
「まだまだ生きている気がする」
わたしはひとりだから「食事も作る気がしない」と言うと
「わかる、わかる」と言ってくれる
母の具合が悪くなり、私も足を骨折して、落ち着かない日々だった
その頃に彼女とだけはメールで繋がっていた
「あの時は大変だったよね」
わたしの全てを分かってくれている
優しい言葉に泣きたくなる
何年ぶりの電話だろう
温かい温かい、ホワホワの気持ちにさせてくれる
寄り添ってくれて
ありがとう
彼女とは学生時代からの何でも話せる仲である
時には喧嘩もした
懐かしい思い出がいっぱい詰まっている
大切な友
よろしければサポートお願いします。