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Blockchain x Designをはじめたい人の為の学習方法

ビットコインとか勉強会の記念スべき50回目にブロックチェーンを取り巻くUI/UXデザインについての話をさせていただきました。

僕自身、DMMのブロックチェーン研究室や暗号通貨事業の立ち上げに関わってから2020年以降は個人的な複業のプロジェクトで薄くブロックチェーン技術を一部活用したプロダクトに薄く関わっています。

先進技術は身近な社会課題を解決できるか?

Bitcoin文脈では世の中を賑わせていますが、ブロックチェーン技術単体として一般生活社レベルの課題を解決する様な社会実装面でのソリューションはまだまだ目立った成果はでていません。

当日の登壇では、僕がDMMのスマートコントラクト事業部で当時開発していたプロダクトの研究開発の成果やレポートの振り返りをはじめ、現状世界的におこなわれているブロックチェーン技術を活用した社会実装事例のピックアップやトレンドを紹介しました。

特に集めにピックアップしたのは、現時点で僕が住んでいる石川県加賀市とLayerX、xIDによる市政策に関する電子投票に向けた連携協定やデジタルIDの発行についてです。ブロックチェーンや暗号通貨という技術の「UXが悪い」という話は、業界ではよく取りたたされていましたが、インターフェースや表現レベルでのデザインというよりは、技術面での低レイヤーの課題が多かったため~2020年までは業界全体としてかなり迷走感が強かったのも事実です。

このように加賀市をはじめとして、産官連携の実例が実装レベル進んできたところでようやく、「どんなサービス」「どんなApplication」という話がしやすくなってきたので再度アンテナを張りはじめるプレイヤーも増えていくのではないかなと思っています。

ご興味のある方はキャッチアップください。

ブロックチェーンxデザイン

あらゆるコトに言えますが、「ブロックチェーン」と一口に言ってもどの様なユースケースなのか、どの様なユーザーが利用するかによってコンテキストは無限に増えていきます。僕が関わっていた分野でいうと、Ethereumを活用したサービスDAppsやゲームの開発、ステーキングサービスのダッシュボードの開発でしたが、概ねUXの悪さを小分類しただけでも以下のような図に表されます。前提とする技術に疎い場合は何言ってるかわからない感じですね。

要は用で評価するユーザー体験の悪さを評価する課題を明確にしないと空中戦になるので、その点だけ押さえれば、全智全能のデザイナー独りで考えることではなく、そのレイヤーの専門家と建設的な議論を行えばよいというだけの話です。デザイナーは情報設計や課題の構造化、そしてロジカルにユーザーシナリオやインターフェースデザインに落とし込んでいくことでプロジェクト内の言語整理が行えますし開発チームのコミュニケーションの軸を担うことは可能です。

「役割」としてのブロックチェーンデザイナーの立ち位置を明確することはおすすめします。

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オススメのデザイントピックのキャッチアップ方法

あくまで個人的なおすすめですが、世界最大のEthereum Conference であり、Ethereum 財団が主催する「Devcon」というイベントが毎年おこなわれております(2020年は延期)。2019年はなんと日本の大阪でおこなわれました。

2018年はプラハでおこなわれてからは、UX Design Award というブースが開設され全世界のブロックチェーンに関わるUXデザイナーがアイディアソンやハッカソンを行い、既存のDAppsの監査・評価をしたり情報交換する催しとして継続されています。これはコミュニティ化して主催となっているConsensys Designチームを中心に全世界に広がり、新しい技術とデザインの可能性をじわじわと広げていっています。

Devcon V in Osakaでは僕の英語力不足で十分なコミュニケーションがとれたとはいえませんでしたが Sarah Baker Mills氏、Amy Jung氏と交友を持つことができました。そして「世界のBlockchain Designer と交流する方法を教えて下さい」というアンサーとして、Blockchain x Design というTwitterのリストを紹介してもらいました。

日々、垂れ流される情報はEthereumに限らず、人文学や行動経済など学術的な部分も多いですが参考になる部分が多いと思いますので是非参考にください。

ブロックチェーンが作る未来をデザインする

トリビアですが、「Devcon V」のコンセプトアートに登場した馬ですが、「Devcon Unicorn」(デブコン・ユニコーン)と呼ばれ、『おもちゃ絵』に収録される「新板けだもの尽」に登場する馬が元絵になっています。おもちゃ絵は、絵双六やカルタと共に、近世後期から近代にかけて製作・出版された千代紙風の図鑑的な知育玩具です。教育資料といっても教科書的な往来物と異なって、おもちゃ絵は、遊戯用の玩具そのものとして楽しんだり、遊びながら日常生活に必要な知識を習得したりするものがルーツとなっています。

Ethereumの角を宿したユニコーンがおしゃれですが、単純にユニコーンの象徴的な意味に、KABUKI・GEISYAなどスレテオタイプの日本イメージを組み合わせただけなのでしょうか?

もしかしてConferenceを開催するにあたり、暗号通貨やブロックチェーン技術を取り巻く社会的背景を汲み取って、『おもちゃ絵』のコンセプトにコンテキストを合わせ、ConferenceやEthereumの技術活用を、投機目的でないデジタルトークンやデジタルアセットとして活用をメタファーとして表したのかもしれません。

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 こういった部分にデザイン行為の愉しさがありますね。

今回は久々にブロックチェーンの話をしましたが、今後もブロックチェーン技術に興味を持つデザイナーが増えてほしいなと思いました。

以上 @norinity1103でした。





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