【教育学部入試小論文】障害のある子どもとその保護者との関わりについて
【大学入試小論文】保護者との意見の違いの対応についてです。
【問題】
言語障害をもつ男の子が書いた作文を、教師が適切な言葉に訂正した。障害をもっていてもその男の子には独自の感性や良さがあると「私は」考えた。一般的な型に当てはめて正解や不正解をつけることは、その子の自尊心を傷つけ、個性を尊重していない。しかし、そういった「私」のお願いは「先生」には受け入れてもらえなかった。「先生」には「先生」の考え方があり、「私」は「先生」の教育方針を受け入れるしかなかった。
障害のある子どもとその保護者との関わりについて、あなたの考えを記述しなさい。
【ある高校生の解答例】保護者との意見の違いの対応
この文章から、「私」と「先生」には障害をもつ男の子に対する教育方針にずれがあることが分かる。そして、両者の考えはどちらも間違ってはいないと私は考える。
相手のためを思う行動は人によって異なる。自分の考えが正解だと決めつけず、柔軟に考えることが必要である。また、周りの人だけで考えすぎず、相手本人の希望を聞くべきであると私は考える。自分の考えが明確であるとき、ましてそれが相手のためを思った結果の考えであるときは、他の意見に気づかないことや受け入れられないことがよくある。
「私」からすれば、「先生」は男の子の個性を尊重していないように見える。しかし、「先生」は男の子の将来を思い、悩んだ上で作文を訂正しているのかもしれない。男の子が自身の教育をどうしてほしいのかは分からない。だが、作文のペケを見て男の子が傷ついたことは確かだろう。
そもそも幸せは人に決められるものではない。例えば、患者本人が尊厳死を希望しているのに家族が延命治療を望むとき、臓器提供への意志があっても家族が反対するとき、医師は悩む。医師が勧める治療を患者が退ける場合もあるだろう。しかし、患者に正常な判断能力や明確な意志があるときは本人の意向を優先すべきであると私は考える。
以上より、相手のためを思う行動は人によって異なるため、一方的に押しつけず、周りの人や本人の希望を聞く必要がある。
【参考】
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