俳優・渥美清          2023年1月 神保町シアターにて

 1月上旬から特集していたのも関わらず、大好き、推しを公言しているにも関わらず、2本しか観に行けず残念至極の、神保町シアターでの渥美清特集。

 股旅映画も時代劇も映画館でほぼ観たことがなかったので、渥美清が出るならば!それだけで観に行った映画だった沓掛時次郎遊侠一匹( 加藤泰監督。1966年)。渥美清の映画だと思ったら、これは中村錦之助の映画だった。

しかも凄いもの観てしまった感の大傑作だったので余韻が大きすぎて!また違う世界!?の扉が開きそう。中村錦之助が萬屋錦之助で、萬屋錦之助は、これもまた子供の頃!?にワイドショーで大病したとか男女のもつれがあったとかで聞き知っただけの、有名な歌舞伎関係の俳優さんなんだ、と名前だけは知っていたけれど、あんなにも凄い役者だとは!ヤクザ映画も人を切ってばかりの殺陣映画もさほど興味はなかったけれど、錦之助や雷蔵の時代劇を観たら、やっぱり役者がよくて、作品も監督もいいとなると(きっと役者が下手だとセットや作り物の違和感もあり、白けてどうしようもなくなるだろうけれど)、とにかく、映画に命かけています感が映画全体から漂い、素晴らしい作品で、錦之助の魅力全開。渥美清を観に行っての大発見。加藤泰監督についても後から調べて、ローアングルの画面も納得のかっこよさ、効果抜群。

 白昼堂々(野村芳太郎監督。1968年)を特集ラストの日に観に行く。藤岡琢也や有島一郎、倍賞千恵子、フランキー堺などの芸達者たちが演じるから、映画館で観るから、尚のこと楽しめる喜劇。倍賞千恵子もきれい。渥美清はもちろん期待通り。

 またの渥美清特集を要望致します!

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