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「人への投資で、イノベーション」

「人への投資で、イノベーションを」と叫ばれて久しい昨今。人に投資すればほんとうにイノベーションが起こるのでしょうか。

「人への投資」も「イノベーション」の定義も、人や文脈によって捉え方が違います。言葉の定義や、目的が共通の基盤に置かれたうえで検討(・議論)されることが肝要だと感じます。

「イノベーション」は、概念がとても広い言葉です。「技術革新」「あらたな機軸」「あらたなアイデア」「新結合」などがあります。「あらたな価値創造」ともいわれたりします。

イノベーションを引き起こすための「人への投資」を考える時、教育や環境の提供が真っ先に挙がります。コスト(予算・時間)を投じて、機会の創出が図られます。しかし、予算や時間をただ充てるだけでは、イノベーションを引き起こすまで、厳しい道のりになるかもしれません。

価値を生み出す人を育てる、行動を起こす人を育てる、人やアイデアを醸成する環境・機会を創る、……。さらにその上位の、目的や意義を見出したうえでの取り組みが望まれます。目的によっては、「育てる」のほかにも有益な取組みがありそうです。

一方で、イノベーションを起こす人は既に起こしています。自身で目的・意義を見出し、さまざまな自己への投資をされてきた人たちなのでしょう。

「人への投資で、イノベーション」

言葉だけにならないように。カタチだけにならないように。どう投資すれば、イノベーションにつながるのか、自分たちのケースに落とし込んで考えることが大切なのだと思います。

村上紀子


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