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ハーブの魅力について考えてみた

寝ても覚めても、毎日ハーブのことを考えています。
もちろんずっと考えているわけではないけど、頭の隅っこの方に、ぼんやりといつもハーブがある感じ。

なぜこんなに薬用植物に惹かれるのかなというのも、いつも考えていることのひとつで、気がつけば、ハーブの世界の何がここまで私をひきつけるのだろうと思いを募らせています。

ふと浮かんだ、その理由の一つを今日は言葉にしてみたいなと思います。

茶道とハーブには共通点があるかもしれない。

私は、ハーブの他に、日本の文化である茶道の世界にも、魅力を感じています。
お茶室に入ると、それまでの空気感から一瞬にして別世界へと移ったようなあの不思議な感覚。言葉に言い表すことのできない、不思議な魅力を感じているます。

茶道には守破離という言葉があります。

まずは先人の教えを守るところから始まり、習得できたらようやく、その型を破る。 そして最終的には独自に発展させ、型から離れた自分のスタイルを確立するというプロセスを守破離と呼びます。

例えば、守破離の「守」は政治的な側面や、お手前と呼ばれる作法、お道具や、伝統的な習わしなど、現実の社会のルールを重んじることが、それに当たるのだろうと思います。

そして、守破離の離に向かえば向かうほど、目に見えない精神性や、この世の全体性、宇宙観のようなものに近づいていくのかな。と思った時、ハーブの世界にとっても似ているような気がしました。

ハーブの多面的な魅力

ハーブは、歴史的に古くから人が暮らしの中に取り入れて、健やかな暮らしを営むために大切に受け継がれてきた、伝統的なもの。

そして、現代まで続く中で、研究により効果効能を明確にしてきたもの。

安全性の大切さからか、この時代は、どうしたって効果効能を注目してしまいがちな現代だけど、ハーブには、それ以外に魅力があるんだろうと思うんです。

守破離で説明するとしたら、守破離の守は、効果効能を知り、正く利用すること。

ただ、そこにとらわれすぎずに、その植物の全体を包括的に見ていけば、色や形、香り、生育環境、性質や性格みたいなものが見えてくるんです。


そこをしっかりと意識して見ていけるようになると、本当の意味でハーブの世界を分かったと言えるのだろう。

自然なものは、曖昧である

サプリメントや、薬のように、はっきりとした世界じゃなくて、どこか曖昧で、どこかわかりにくいハーブという植物の世界だけど、物事はすべてバランスでできていて、目に見えることと見えないこと両方あることが、本当は自然なんだと思う。

その自然なままのハーブの世界が、きっと私をこんなにも惹きつけているんだろうな。

ちょっと大袈裟な話になってしまいましたが、今私にできることといえば、目の前にある植物にひとつひとつ向き合い、その個性を知ること。

そして、必要な人へとお届けできるように、おいしいハーブティに仕上げること。

今は「守」を丁寧に、大切に続けて行きたいと思います。

ハーブティー研究家/植物養生研究家 
赤川典子


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