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刺繍家の備忘録 第二録

このところ季節はずれの暖かい日が続いたせいかお散歩コースのサツキが2りん咲いておりました。

普段、刺繍の作業中は音楽をかけることが多く、制作の大半は音楽に支えられているといっても過言ではありません。
それくらい音楽は、私にとっての栄養で制作のモチベーションなのです。
とくに低音の聴いている曲、パンチのある繰り返しのフレーズは反復作業には欠かせません。(ある種のトランス状態を欲しているのかも)

中でもXjapanの曲は何回聴いたことか…。
なのでHEATHさんの訃報は、信じられませんでした。いつかライブにいこう、今月こそFCにはいろう、と思っているうちに私生活が忙しく、また今度、また今度…と、、
後悔してもしきれません。

YOSHIKIさん主催のHEATHさん献花式へ行きました。

献花台には9台のベースが並んでいました。
本人にお会いすることはこの人生では叶いませんでしたが、愛用のベース拝見し、HEATHさんの努力と息づかいを感じることができました。それくらい迫力のあるベース達だったのです。
この世界に確かにいて、塗装が剥げる位、練習に練習を重ねセッションをして…。

HEATHさんの魂を見た気持ちになりました。

これからの私にできること、
まっすぐに向き合い乗り越えていくこと、
愛を持って過ごすこと、

なぜだか天啓のようにそう感じ、HEATHさんのベースに誓い、手を合わせました。

音楽は愛情なのだなあと、だとしたら私はその受け取った愛情を刺繍で返していかなくてはなあと思ったわけです。

表現すること、ともすれば刃は自分にむくこともありますが、表現ではなく愛情を伝えていくことにシフトしていきたいと思った冬のことです。

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