「安心できる空間」を作る大切さ
本当に久しぶりの営業担当さんとの食事会。
約10年間、喧嘩したり頼ったりしながらも、ずっとお付き合いがあったのはこの方だけ。
今日も大切なことを学べました。
10年来の取引先
心を笑顔にする薬膳師、神戸で漢方カウンセラーや国際薬膳師で活動をしている池田のりこです。
薬膳スクールは15年ほどしていますが、漢方薬屋を作ったのは9年前。
漢方薬局を作るのはとても厳しく、当時の神戸市の認可を取るのは日本一難関と言われていました…。
そのときに助けてくれたのが、今でもメインの取引先である生薬メーカーさん。
「僕らは何があっても応援します!」と、認可が取れなくて苦戦する私たちをチーム全体でずっと応援してくれました。
他にも何社か取引先はあったのですが、本当に力になってくれたのはその会社だけ。
今でもメイン取引先として、お世話になっています。
10年前は私も若くて、変な自信もあって、高飛車なこともしていました…。
「あのときはごめんねぇ~」ということも…。
でも、こうやって今でも仲良く話せることは本当にありがたいです。
先生ならやれる!!
彼がいつも言うのは「今日もきれいですね!」とか、「先生なら大丈夫!」とか、「応援してるよ!」ということ。
どん底で限界を感じたときに、泣きながら相談したこともあるけど、そのときも「先生ならやれる!大丈夫!!ちょっと休んだら、またいつもみたいに復活するって!待ってるよ!!この業界には先生みたいな人が必要やねん!だからがんばって!!」と何度も言ってくれました。
いつも少年のような屈託のない笑顔で。
「その根拠、どこにあるん?」と聞いても、「うーん…分からん。でも僕のカンって当たんねんで!だから先生は大丈夫~!!
なんとなくやで。先生は普通の人じゃないし、なんだかんだ言ってもやってるやん。っていうか、先生のこと好きなんよ。嫁もおるし、変な意味ちゃうで!」とケラケラ笑いながら話したり…。
でも、こういう根拠のない「大丈夫」という言葉が、以外にも励みになるんですよね。
ほんと、いつもありがとう。
見かけによらずどん臭い…
今日は近所のイタリアンに行きました。
律儀にも店前に立って待ってる…
「あのさ、そういうの止めてよ。仕事じゃないんだし。中で待ってたらいいのに」と言うと、「まぁまぁ、えぇやん。食べよ!」と。
お店の方に「明石産真鯛の香草焼きがおすすめ」と聞いて、「それ食べたい!」とオーダーを。
お料理が運ばれてきた瞬間に「あのさ、白状するけど、めっちゃアホなこと考えててん。明石産真鯛のことを”明石サンマ大”やと思っとってん!!」と言うと冷ややかな笑いを頂戴し…
「先生、見かけによらずどん臭いよな…」と。
「知らんかった?!」と聞くと、「いや、知ってたよ♡」と。
ほんと、こういうの多いんです…。
そして「先生、丸くなったよなぁ…」とぼそっと言われて、過去の尖ったナイフのような暴言の数々を悔やむ私…。
漢方薬屋は3年持たない…
10年近い付き合いはあるものの、なぜ私がこの仕事にこだわるのかの話をじっくりしたことはなく…。
「私ね、薬屋じゃなくて、カフェの奥のこたつにいるおばあちゃんになりたいねん。
カフェはね、若いスタッフがお粥とかスープとか出しててね、疲れた女の子たちが来てね、いろいろお話するの。
夜はスナックになるねん。疲れたおじさんとか女性経営者とかが集まってきて、愚痴を聞いたり体調の相談に乗ったり…。
駆け込み寺とか、相談所みたいになりたいねん。
”スナック キヅツキ”って知ってる?あれやりたいねん!!」
と話すと、「ぜったいやってそうやわ!!っていうか、主人公の原田知世に似てるよな」と。
「うん…実は中学生のときに、似てるって言われてたの~!」と話していると、「漢方薬屋って3年続かないって知ってる?」とさらっと流され…
いやいや、そこは「先生もかわいいよ!」とかないんかいっ!!(笑)
親から継いだ薬屋は持っていても、新規で開局・開店する漢方薬は3年以上は続かないそう…。
漢方相談員として仕事ができるようになるために、下積みは10年以上…。
なかなか育たいんですよねぇ…。
中医学をちょっと勉強したぐらいでは、漢方相談員にはなれません…。
知識も大事だけど、コミュニケーション力もいるし、五感が研ぎ澄まされていないとできない仕事。
ものすごくエネルギーを使うのです…。
お客様はみんな違うから、教えられることなんてないし、感覚なんですよねぇ…。
私はかなり敏感なタイプだから、普段は生きづらいけど、漢方相談のときはそれがとても役に立ちます。
漢方相談員って、大雑把な性格ではできないし、下手なことは言えないし、秘密厳守だし、コツコツと信頼関係を築いていかないといけないから、誰にでもできる仕事ではないんです…。
正直、しんどくなることもいっぱい…。
しかも、在庫を多く持つから儲からない…。
だから、漢方薬屋は3年持たずに潰れていくのです。
「新規開業で10年も経営しているなんて、すごいよ!!」と言われても、いまいちピンときませんが、褒めていただけたことはありがたく思っています。
安心できる空気を作る
仕事のことばかりではなく、プライベートの話もたくさんしました。
まったく違うタイプだけど、どことなく近い感じがする彼…。
仲のいい友達が怒りっぽいけど、それに動揺せず、反論もせず、肯定もせず、「ただ安心できる場を作ることを意識してるねん」と聞いて、ハッとしました。
私の別の友人から「ニュートラルにいろ」とよく言われるのですが、同じことを言われたのです。
「あいつ(友人)はすぐイライラするねん。でも僕はそれになんの反応もしないねん。
釣られてイライラすることもせず、反論もせず、意見もせず、ただそっか…と普通にしてる。
で、落ち着いたらあいつも反省するんやけど、そのときに蒸し返したりせずに、"こんどどの山登る?”って普通に言うねん。
謝ってほしいわけでもないし、俺はあいつのこと好きやし、ただ一緒に山に登りたいだけやし、気まずいなって反省してることぐらい分かるし。
それって、安心できる空気や場を作るってことやと思うねん。
僕はそういうのを大切にしてる」
なんか不思議な人やなぁ~とずっと思っていたけど、やっぱり人を大切にする人なんだな…と納得。
私がイライラしているときにきつく当たっても「分かった。先生、また来るな!」とか、すごく落ち込んでしんどいときに「またゆっくり話そ。先生は大丈夫やって!」とか、どれだけアポを断っても「忙しいのは分かってる。5分でいいから。顔見るだけでいいから」とか…。
営業さんって、ものが売れるようにルート営業するだけじゃないのよね。
こうやってコツコツまわってきてくれることで、「こういうのあるかな?」と相談したり、新商品の案内を受けて取り扱いをしたりするもの…。
たくさんの取引先を持つ彼が、西日本全域で「安心できる空気や場」を作っているんだなぁ~と感じました。
見習わなきゃな…。
今日の国際薬膳師のセミナーで、「自分が言いたいことを言ったり聞いたりするのはダメよ。相手の方が思わず答えてしまうような質問や空気づくりをして」と言ったのですが、まさにこれと同じこと。
私はできた人間ではないので、「どんなあなたでもOK」と、どーんと構えられるようになるには、まだまだかもしれません…。
「なんなん?!」とか「嫌だ」とか思っちゃうけど、それでも「安心できる空気や場を作る」ってやってみたいな~と思いました。
そして、やっぱりいつかカフェとかスナック的なものを作って、みんなの駆け込み寺となって、ワイン片手に健康についてお話するご陽気なおばあちゃんになりたいなぁ~と改めて思いました。
それまでがんばりま~す!
おしまい。
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