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固定概念を取っ払って「その人全体」を診る

視野を広げるために、「朝の脳活」に参加しています。

毎朝6時からstand.fmとClubhouseに参加して頭がフル回転ですが、それがなんとも心地が良くて。

正解も不正解もなく、ネガティブもポジティブもなく、俯瞰でものを見ることが日常となりました。

これは、私の仕事にも大きく役に立っています。


「足がつる」は必ずしも「つっている」とは限らない

漢方カウンセラーで国際薬膳師の池田のり子です。

漢方相談と投薬をしたり、セミナーや講演会で薬膳のお話をしています。

今日は、2週間前にいらっしゃったお客様の再診の日でした。

正直、ちょっとドキドキ…。

というのも、どの本にも書かれていない症例に対して漢方薬をお渡しして、初めてのご来店だったから。

しかも、まぁまぁチャレンジャーな処方をしたので、「効果が出ていなかったら振り出しだな…」と思っていたのです。

「こんにちは~!」とお部屋に入ると、「ちょっと、先生~!!!!」と前のめりなお客様…。

キョトンとしていると、「足がね、足がこむら返りにならなくて、朝まで眠れるようになったのよぉ~!!」と満面の笑みでおっしゃったのです。

「ほんとですか~!!良かったですね~!私も嬉しい!!」と一緒に大喜び。

70代女性
・4年前から寝ているときに2時間ごとに足がつる
・足の甲の血管が痛い
・朝、手の指が痛くて炊事ができない
・ひざ下が夜になると3センチ以上腫れる

初診のご予約のときの情報で、「なるほどね。芍薬甘草湯かな」と思っていたんです。

ところが、初診ご来店時の第一声が「ツムラの68番はいらんから!!」。

68番…芍薬甘草湯…(汗)

一瞬にして、私の予測が音を立てて崩れました…。

よくよくお話を伺ってみると、お客さまがおっしゃっている「こむら返り」とか「足がつる」は、筋肉で起こっていることではなかったのです


「むくみ」はむくんでいないこともある

「足がむくんでね。朝と夜では3センチも大きさが違うの。むくんできて腫れるのよね」と言われて、「あぁ…浮腫みね。利尿作用で出せばいいかな」と思っていました。

「足が熱いんですよ。でもね、白いんですよね」と言われて、「なんですってーーーー???」と顔には出さないけどへんな汗をかく私…。

通常、「熱い=赤い=熱証」と考えるのですが、矛盾が生じている…。

そして、「これ、浮腫みじゃないーーーー!!」という衝撃の事実が発覚したのです。


必ず目視する

足を見せていただくと、足首の上から膝までが真っ白。

色白とかの問題ではなく、本当に真っ白なのです。

そして、足首に近づくほど硬くて、足首から先は赤くて熱感もある…。

足の甲の血管が少し浮き出ていて、細絡もある…。

これって…しもやけ状態!!

足首を輪ゴムでギューッと縛ったら、こういう状態になります。

血液がしっかり循環していない…

詰まった先で滞留が起きて、しもやけのように腫れて痛みが出ているのかも。

でも、そこに冷えがないということは、血の量が少なくて循環ができていないということが考えられます。

舌を見ると、まさにその状態…。

そこで、「10年、20年ほど前に、貧血とか更年期障害でのぼせは出ませんでしたか?」という質問をすると、ビンゴ。

診断は、血の量が少ないことによる血流の悪さ。

下肢深部静脈血栓の既往症もあったので、すべてが繋がりました。

血を補いながら巡らせる治療法則を取りますが、4年間も悪かった循環を動かすのは大変…。

排水管が詰まっているのに水を流しても意味がないので、まずはお掃除から始めることに。

お客様にも、「まずはお掃除してから、血を増やしますね。2段階でするので、途中で止めずにがんばりましょうね!!」とお伝えしました。

心臓に負担を掛けないように、心臓周りの太い血管と足の細い血管を動かす生薬が入っている漢方薬を選び、服用していただくことに。


4年間の症状が2週間でなくなる

服用15日目の今日…。

・3日前から足の痛みがない
・2時間ごとに起きていたけど朝まで眠れる
・熱い感じは少し軽減

「他はいかがですか?」と伺うと、「これ以外は変わりないですね」と。

「朝、手の指が痛くて炊事ができないとおっしゃっていましたが、これも変化はないですか?」と伺うと…

「あっ!!そういえば、痛くないです!!ずっと痛かったのに、痛みがないことに気付かないなんて!!」とお客様、大笑い。

「足、見てもいいですか?」と言って、ズボンの裾をめくりあげたときに…

「あれ?先生、ちょっと肌色っぽくなってるわ!!」と。

「ほんとですね~!真っ白でしたもんね。ちょっと血流が良くなってきたんですね」と言うと、とても嬉しそうにされていました。

いくつになっても女性は、キレイでいたいですもんね。

他にもいろいろと改善されたところがあり、私も嬉しいです。

もちろん、長期間患っていたので、すべてがすぐにスッキリという訳にはいきませんし、いま漢方薬を止めると戻ってしまいます。

そのこともしっかりお話して、今後の治療計画もお話しました。

引き続き経過を診て、減薬しながら次のステップに進んでいけば、お盆過ぎにはもっと笑顔になっていただけるかな…と思っています。


中医学の診断に必要なのは俯瞰の目

「足がつる=筋肉痙攣=芍薬甘草湯」というのが、漢方医学では有名な話です。

「浮腫み=利尿作用で水を出す」というのも。

でも、その「足がつる」とか「浮腫み」が本当にそうでないこともあります。

お客様の「思い込み」で話されることもあるので、私たちはそれを鵜呑みにせずに四診(見る・聞く・問う・触れる)で診断をしていきます

「足がつる」と言われたときに、「筋肉が引っ張られる感じですか?それとも、中に押されるような痛みですか?」と確認する必要があるのです。

浮腫みに関しては、飲んでいる水分量と出ている尿量のチェックもしなければいけません。

中医学のことなんて知らないお客様が、「最も伝えたいこと」を探り出すカウンセリング力がとても大事です

それに必要なのは、中医学の知識と「俯瞰で相手を見る目」

・その方の体の中でなにが起きているのか?
・どのような環境にいらっしゃるのか?
・どのような暮らしをしてこられたのか?
・なにが好きで、なにが嫌いなのか?
・健康のためになにをしているのか?

それらを確認しながら、人・環境・自然界・宇宙の陰陽バランスを想像して、「どこでなにが起きているのか?」を見極めます。

私は飛行機が大好きなのですが、飛行機に乗るたびにこのことを思い出します。


診断できる中医学のプロを育成したい

私のビジョンは、「みんなが薬膳を知っていて、食事でケアをして、医療を適切に使う文化を作る」ことです。

西洋医学と中医学は、共存すべきだと思っています。

でも、今はなにかあるとすぐに病院に行く人が多いです。

それよりも、中医学の診断ができる人がいて、「いまどの医療を受けると良いか」が分かるといいと思いませんか?

「これは食事で」「これはドラッグストアで買える漢方薬で」「これは中医学の専門家へ」「これは病院へ」という判断が取れる人が近くにいると、みんなが笑顔になれるはずです。

そういう文化を作るために、中医学を学んで診断できる人を増やしたいです。

すでに学んだ方は、一緒に活動して欲しいです。

家庭のお母さんにも、学んで欲しいです

プロフェッショナルにならなくても、各家庭でその文化ができるといいなぁ…と思っています。

その私の思いに共感して、一緒に活動してくれる仲間が講師をする講座が始まります。

少しでも興味がある方は、ぜひぜひ学んでください!!

2日間で中医学と薬膳の基礎を学べて、合格すれば証書も発行されます。

スクールは神戸ですが、Zoomでも受講していただけます。

講師は、私がとても信頼するステキな方です。

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こちらも読んでくださいね。


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ぜひぜひ、ぜひぜひ!ぜひぜひぜひぜひ!!!ご参加くださいね。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。


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そうしたら、めっちゃ楽しくなっちゃった♡


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