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漢方薬と薬膳のプロだからこそ、伝えるときに意識すること

梅雨というのを忘れるぐらい爽やかな空を見上げると、本当に気持ちがいいですね。

過日、一流のパフォーマーの方とお話するご縁をいただきました。

そこで感じたことは、一つひとつ深く掘り下げた上で、感情の表現をうまく使う…ということ。

カウンセラーと講演者という「伝える」ことが仕事の私にとって、かなり衝撃的でした。

これからの講演会やカウンセリングが、明らかに変わると確信しました。


「伝える」という仕事

漢方カウンセラーで国際薬膳師の池田のり子です。

私は日々、「伝える」仕事をしています。

講演やセミナー講師は、「伝える」という仕事だと認識されやすいですが、漢方カウンセラーは「伝える」というイメージがあまりないかもしれませんね。

でも実は、診断して投薬するまでに様々なことを伝える仕事なんです。

「じゃ、この漢方薬ね」ということはなく、いろいろなお話をします。

症状が出た原因や経過、漢方薬を服用後に感じること、服用後に感じること、良くなってきているというポイント、気をつけていただくこと、次回までにチェックしてきてほしいこと…。

これにはマニュアルはなく、お客様に必要なタイミングで必要なお話をしています。

結論から言う方が良い人もいれば、辛さを共感する方が良い人もいるし、症状が出るメカニズムを伝えた方が良い人もいれば、漢方薬がどのように効くかを説明するほうが良い人もいます。

これは、薬膳セミナーでも同じで、私のセミナーはテーマは同じでも、話す内容はまったく違います。

それは、診断して漢方薬を投薬したり、セミナーで話すことが私の仕事の目的ではないからです。

漢方薬のカウンセリングの目的は、「これから良くなる」「元気になったらあれをしよう!」とワクワクする気持ちで過ごしていただくこと。

セミナーの目的は、「それやってみよう!」と行動に移していただくこと。

だから、手段である投薬や講義は、その時々によって変わるのです。

何回同じ場面になっても、ひとつとして同じことはない…。

プロの演奏家や舞台で演じる方と同じなんです。


感動は、与えてはいけない

音楽や舞台は、感動するのがいい…と思っていました。

でも、それは「演出しすぎてはいけない」と、ご縁をいただいた方はとてもスマートにおっしゃったのです。

思わず、聞き逃してしまうかと思うぐらい、さらりと。

「ん??演出するのがパフォーマーではないの??」と私は目が点に…。

「感情を乗せるなんて簡単なこと。お涙頂戴シーンなんていくらでもできる。感情を入れるだけならやりやすい。でもそれよりももっと大切なことがある」

そう言われたときに、その方のパフォーマンスを思い出しました。

実はあるシーンで、違和感を感じていたんです。

「え?あれ、どういう意味だったの?あの間や言葉、発声の意味は?」というちょっとムズムズするような違和感…。

ストーリーを知っているからこそ、「そこ、涙を誘うとこよね??」というイレギュラーな展開にちょっと驚いたのです。

そこでもう一度、パンフレットを読み返して、「もしかして…」と思ったときにスーッと涙が頬を伝ったのです。

あとでその意味を聞いたときには、鳥肌モノでした…。

「良い話だった」「キレイだった」「めっちゃ泣いた」なんていうのは、一時的なこと。

それはそれで良いけれど、その人の人生を変える…ということはあまりないかも。

でも、なんとなくムズムズするちょっとした違和感から、イメージを膨らませたり、自分なりの感じ方で受け取ると、いろいろ考えて気付くことがあります。

私は、後者でいたいと強く思ったのです。


相手のイメージに残す話し方

漢方相談において、お辛い症状の方に「大変でしたね…」と言ってお客様の涙を誘うのは簡単なこと…。

涙を流すことで、浄化できることもあるけれど、それは私の本業ではなく…。

それよりも、私は自分の体験談を話して、お客様が自分と向き合った感覚を大事にしてほしいと思っています。

私はいろんな病気を経験してきました。

高校生のころから病気ばかりしていて、胃潰瘍、めまい、突発性難聴、原因不明の発熱などで休むこともしょっちゅう。

大学生、社会人になってからも、子宮内膜症、自律神経失調症、うつ病、パニック障害、三叉神経痛、失声症、喉頭蓋炎、肺炎、不整脈、頻脈発作、副腎炎、膀胱炎、顎関節症、1ヶ月鼻血が止まらない…などなど…。

まぁまぁでしょ…(笑)

そのときに辛かったこと、悔しかったこと、絶望的だったこと、感じたことなどを話して、それでも今こうやって生きているんだと伝えています。

私の言葉の中でその方のイメージに入ったとき、一気に緊張が緩んで話してくださいます。

そこに、大切なことがあるんです。

それを私が探るわけでもなく、導くわけでもなく、お客様ご自身で自分と向き合って感じてほしい…。

だから、そこに演出なんていらないんですよね。


伝えたいことにこだわる

講演をしていると、「あれも、これも…」と伝えたいことがあります。

でも、それは「私が」伝えたいことであって、それが必ず相手のためではありません。

解釈は相手に委ねる…。

・理論を活字通りに伝える
・この食材がいいですよと伝える
・王道の組み合わせを伝える

このようなことは、誰でもできます。

私がセミナーや講演を通じてしたいことは

・診断する(考える)力をつける
・相手の記憶に残す
・パーツではなく俯瞰で伝える

ということです。

中医学と薬膳の講師ですが、小手先のことではなく、陰陽五行をベースとする中医学の大切さを伝えたいです

それが分かれば、認定試験の勉強だって楽しくなるし、人生も大きく変わります。

「何を食べたらいいかさえ分かればいい」という方には、私のセミナーは合わないと思います。

もっともっと深いところで考えて、どんな場面でも薬膳ができる人を増やしたいです

だからこそ、カッコよく話すのではなく、相手に行動を起こさせる話し方で伝えなければいけないと感じています。

声のトーン、強弱、スピードなど、いろいろ考えて講義や講演をしています。

ご一緒したパフォーマーの方に、「すべてを同じ強さで伝えてはいけない。本当に伝えたいことこそ、間を置いたり小さな声で伝えることで特別感を印象づけたり注意を引くことが必要」と言われたときに、まさに陰陽だと思いました。

そして、同じ内容だからと言って、手を抜くことはない…。

私はひとりで暮らしているので、休みの日はあまり話しません。

定休日明けにセミナーがあったり、定休日に講演会があるときは、開演時間の3時間以上前に筋トレと発声練習をします。

これは、年令を重ねるごとに丁寧にするようになりました。

ご縁をいただいた60代の方が、「年齢とともに声が出難くくなるから、発声を習っているんだ」とおっしゃっていました。

一流のプロは、一瞬の仕事のための苦労を惜しまない…と感動しました。

私は、伝える仕事をするプロとして、努力を惜しまず、最高のパフォーマンスができるようにコンディションを整えておこうと思います。


やってみたら…

学んだことをセミナーでやってみました。

すると、今まで必死に伝えても賛同してもらえなかったことが、嘘みたいにスムーズに願う方向に動いたのです。

欲を出したり、必要以上に着飾ったり、大きく見せたり…

そういうものは良くない波動として、相手に届くのでしょうね。

やっぱり、大切なことを大切にして、やるべきことの手を抜かずに真摯に向き合うということが大事なんだと思いました。

講師業は13年、漢方カウンセラーは8年してきても、まだまだ学ぶことはあります。

良い機会をいただけたことに感謝しています。

明日もセミナーです!!

受講生のみなさまの心を笑顔にできるように、がんばります。

というか…まず私が楽しみます!!

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。


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