見出し画像

「育てる」は「教える」よりも難しい

皆さんは「教える」と「育てる」の違いを意識したことはあるでしょうか?

社会人として年数を経ていくと後輩や部下を持つようになり、その育成を任されることも多くあると思います。

今日はその「教える」と「育てる」の違いと、「育てる」ことの難しさについて書いてみようと思います。

教えることのメリットと限界


「教える」ことは比較的直接的であり、何か情報を伝えることや特定の技術を習得させること目的としたプロセスで、比較的短期的な成果を期待します。

具体的な方法としては、講義形式の研修やマニュアルの配布などがあります。これにより、従業員は特定のタスクを効率よく遂行するための知識やスキルを習得できます。

しかし、教えることには限界があります。単に知識を伝えるだけでは、従業員の内面的な成長や自発的な問題解決能力の向上にはなかなかつながらないですよね。

例えば、手順を覚えても、状況が変わった際に柔軟に対応できるとは限りません。

育てることの重要性


一方で「育てる」は、個人の成長や自己実現を支援し、長期的な視点で人材を成長させることが目的です。これは、従業員のポテンシャルを引き出し、自発的な行動やリーダーシップを育むことです。

具体的には、メンタリング、コーチング、フィードバックを通じて、従業員の成長を支援します。

「育てる」ことのメリットは、従業員が自ら考え、行動し、変化に対応する力を養える点です。

ビジネス環境が急速に変化する今の時代、この能力はとても重要ですよね。

また、従業員が自己の成長を感じると、仕事に対するモチベーションが高まり、結果として企業全体のパフォーマンス向上にもつながるでしょう。

育てることの難しさ


しかし、「育てる」のは簡単なことではありません。

1. 個別対応の必要性

「教える」ことが一律の方法で可能なのに対し、「育てる」ことは個々の従業員の特性やニーズに応じた対応が求められます。

これには時間と労力がかかりますし、マネージャーやリーダーには高い観察力とコミュニケーション能力が求められます。

2. 長期的な視点

「育てる」ことは即効性が期待できないため、成果が見えるまでに時間がかかります。このため、短期的な成果を重視する企業文化では、育成の重要性が軽視されがちです。

しかし、長期的な視点で忍耐強く人材育成に取り組まなければ、組織の持続的な成長には結びつくことはありません。

3. 失敗を許容する環境作り

育成のプロセスでは、従業員が試行錯誤し、時には失敗することもあるでしょう。

しかし、特に日本では学校教育を含め、「失敗してはいけない」といったような減点方式の育て方が強調されてきたように感じます。

そのような失敗を許容しない環境では、後輩や部下はリスクを避け、挑戦を避けて無難なことしかしなくなってしまいますよね。

上に立つべき人材としては、失敗を成長の一部と捉え、従業員が安心して挑戦できる環境を作ることが必要でしょう。

4. 自己啓発の促進

人が育つかどうかは、その人自身のの意欲に大きく依存します。

外部からの働きかけだけではない内面的な点からのアプローチが必要なため、従業員自らが自己を高めたくなるような促し・コーチングが必要です。

例えば、自己目標設定のサポート、これを踏まえたキャリアパスの明確化や必要な学習機会の提供、などです。

従業員の方が望めばですが、仕事外でのつながりも持ちながら、その人自身に触れていくことも時には必要かもしれません。

まとめ


皆さんは、後進の育成において単に「教える」ことにとどまってはいませんか?かくいう私自身も思い当たることが多く、自分で書いておきながら反省しきりです……(笑)

私が目的とする「会計人材の育成」はまさに「育てる」ことの追求に直結するところなので、今後の仕事人生を「育てる」ことにフォーカスしていきたいですね。

~編集後記~

・ペン字
・近くのスタバでIPOの勉強。ソイラテが740円もしたんですが……物価上昇おそるべし

・あられもない姿になっているうちの猫

もっと撫でて~(なみ。メス)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?