【続続】映える写真を撮るのは難しくない
今回は、これまでとは逆に、まずは「こういう写真は嫌われる」というのを書いてみよう。
【わざとらしい写真、で全てが否定される】
たとえば、紫陽花の写真を撮るとき「雨の中の紫陽花を撮りたい」と「自分で勝手に思い込んだイメージ」で「雨の水滴が滴っている紫陽花っていいよね!」ということで、晴れてるのに霧吹きを持っていって、そこで水滴の滴った紫陽花を作って撮る、という人がいた。が、これは話を聞いただけで、その人の「人間性」を疑ってしまう、というところに行き着いて、どうもその人の他の写真も評価することはできなくなってしまう。「バレなきゃいいんだ」という人間性は、やはり見抜かれるものだ。そして、それが表現活動全般に大きな影響を及ぼす。写真でもなんでもそうだが「正直であること」が重要ではないかと、やはり思う。
【「日の丸構図」でもいいけど「日章旗構図」もいいよ】
日本を離れると、あちこちで嫌われている話も聞く「日章旗」だが、写真を撮るときは「日章旗構図」ってのは、実は「映える」ことがある。この記事の写真がその一例だが、見せたいものを真ん中に置き(この写真の場合は飛行機)、その周辺に、「見せたいもの」を中心に広がるもの(この場合は青い空の雲)を、配置する、という構図だ。これは、遠近法などで作れる構図でもあるのだが、この構図は「中心にあるもの」が、小さくても映える構図になる。しかも、見る方にとっても、シンプルで印象に残る画像となる。
【見えるもの全部を入れないこと】
シロウト写真では、「あ、いい景色!」「あっちの山の形がいい!」「空の雲が気持ちいい!」となると、なんとかこの3つを一枚の写真に入れようと頑張ってしまう。そして全部入れた写真ができたとしても、それを見る側は、見るのが自分であったとしても、何を撮りたかったのだかわからない、なんとなくモヤモヤした写真になってしまう。こういう場面に当たったときは、その中のどれか一つだけ、それに集中して撮る。どれも撮りたかったら、一つ一つ3枚撮ればいいのだ。つまり、できるだけシンプルにするのが、映える写真を撮るコツの一つだ。
シロウトっぽさが評価される写真もあるが「見たもの全部入りの写真」は、モヤモヤするだけになる。心を鬼にして(←おおげさ)、「何を撮らないか」を決めて、他はバッサリ切り捨てて写真を撮るのが、印象的な写真を撮るコツなんですよね。
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