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「リモートワーク」が生き残りの鍵か?

【人間はなかなか変われない】
人間というものは、なかなか変われない。ましてや大きな組織になればなるほど、また、それが「ボトムアップ」と言われる、現場重視の「日本型組織」であればあるほど、多くの人が作る「気分」によって、組織という「人の集まり」は更に短期間では変われない、という状況が今も続いている。コロナがオミクロンとなって「どうやら少し収まったようだ」と言う「気分」が支配し始めると「気分(多くの人の頭の中の思考の集合)」が「統計」「論理」などの数字に勝った「日本社会」が、住み慣れた「コロナ以前」に戻ろうとする。そのため既に「出社しないとダメ」という職場が増えて来ている。

【自らを変えた人間や組織が生き残る】
ただ、人間の頭というのは急激な状況の変化に伴って自らを変え、状況にあわせて生き残るのは非常に難しいのはどこでも同じなようで、世界中、どこでも同じことが起きている。その一方で「業態を変容させる」ことに成功して「先に進んだ組織」も多い。おそらく「変わったところ」のほうが今後は生き残る確率が高くなる。そういうところが「次世代の世界」を作っていくだろう、というのはおそらく理にかなっている。

【生き残りたいなら「戻るな・進め」の少数者になれ】
「温故知新」と言う。昔のことを思い出し、新しいことを考える糧にする、という意味だが「古いコトは全てが否定されるものでもないが、全てが肯定されるものでもない」という意味なので、これは「新しいことをするにあたって」という大前提があった上でのことだ。状況の変化に合わせて、生き残るところは少ない。そういう少数の人の群れは「多数」「気分」にはならない。「多数」「気分」に抗してこそ「未来」が拓ける。だから、生き残るのは「少数者」である、ということだ。同調圧力に屈せず、少数者になること全てが生き残りを保証するものではないが、その「少数者」の生き残る確率は高い。なぜならヒトを取り巻く状況は時々刻々、変わっていくもので、それは予期ができないものだから「自らを変えるスピード」が重要になるからだ。そして、多くのヒトはそのスピードにはついていけない。そのスピードについていった少数派だけが生き残っていく。

【ホワイトカラー仕事はリモートワークを続けよう】
「ビジネスの生き残りを賭けた少数者」の道具の1つが、コロナ以前からではあるが「リモートワーク」だ。いま、日本国政府はコロナ感染症についての規制を撤廃する方向に向かっているが、実際の感染者数や重症者・死者数はかなり減ってはきたものの、まだまだある。加えて「次の変異種の蔓延」が無いわけでもなかろう。未だに「分からない」状況であることに変わりはない。

加えて、世界的にリモートワークの普及以前から「仕事の完全デジタル化を使った合理化(DX化)」によって、ビジネスは生産性を上げてきている。日本の組織もこの流れに乗れないと、置いていかれることは目に見えている。

 (1) コロナはまだ収まっていない
 (2) DX化に置いて行かれればビジネスはなくなる

と言う2つの要因がどうしても目の前にある以上「この状況に合わせて、いかに早く自らを変えていけるか?」が、ビジネスの「生き残り」のキーだ。これが現代におけるビジネスの生き残りの2つの条件だろう、と私も思う。であれば、コロナをきっかけにできた「リモートワーク」も合理化の一環として素早く組織の変容の道具として活用しないと生き残れない、と、私は思う。

【雇われている身であれば】
私が思うに、いま「伸びる組織」と「衰退していく組織」の見極めはわかりやすい。この状況の変化の中で「どのように組織を素早く変えていくか」を実行できる組織が生き残る、ということになる、と私は思っている。多くの人は「将来の無い組織」に居たくはないだろう。であれば、あなたの組織がどちらの組織であるかは、見ていてわかるだろうから、ダメになる組織からは早く逃げるのがいいのではないか?と私は思う。いま、リモートワークを辞める組織であるかどうか?ーそれは全部ではないが、そこは一つの指標として、その組織や企業の姿勢を見ることができるところではある。

もちろん、これは主に「ホワイトカラー職種」の場合だ。モノを作る現場を持つ職種ではどうしても設備が必要な現場や工事をする現場があるので、そういう場所には「ホワイトカラー職種と結ぶところ」にDX化がされているかどうかが見どころ・判断のしどころになる。

【世の中の流れに感度の高い経営者になれ】
ということは、経営者は大多数の「気分」「同調圧力」で動く社員を見るのではなく、合理的な判断ができる少数の社員を目ざとく見つけて注目して行く経営が必要になるだろう。それはおそらく、企業の生き残りを賭けた新たな時代のたたかいになるのではないか?と思うのだ。

いま、リモートワークを止める会社であるかどうか?

あなたの組織はどちらだろう?

【追記:NTTがやったこと】
2022年6月。NTTが本社3万人の自社人員に対して、「リモートワーク」を基本の就業形態とする、という発表を行った。勤務地は日本中どこでもOK。飛行機などでの「出社」もOK。会社に出社するのは「出張扱い」。つまり普段の交通費は出ない。おそらくオフィスの自分の机も部屋やビルのフロアもなくすか減らす。徹底的にリモートワークで「経費削減」。日本の生き残りに賭ける企業の最先端を走り始めた感じだ。これを「他人事」と思う企業から、脱落していくのかもしれない。

日本の企業。変われ。生き残れ。

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