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「シウマイ弁当」どう持つか?

【鎌倉でシウマイ弁当】
実は今いる場所の近くには、首都圏の観光地として名高い「鎌倉」がある。東京で小学校・中学校の生活をした自分にとって、その遠足で訪れた「鎌倉」と言うと、やはり東京とは違う、歴史の街、という感じがする。その鎌倉に、私がときどき顔を出す「鎌倉駅前蔵書室」という「コミュニティ」のような、そうでないような空間がある。最近、鎌倉ではかなり有名な存在になったところだ。そして、私と同じように、ときどきここに通う人たちの間で、室長の鈴木さんの主催するFacebookページで、数日前から話題になっているのが「崎陽軒」「シウマイ弁当」である。もちろん、鎌倉というと崎陽軒の本社のある横浜駅前からは離れているものの、JR横須賀線で鎌倉観光に行く人にはもはや「シウマイ弁当」は「定番」である。鎌倉で訪れた寺社の名前は忘れても、横須賀線で移動中に食べる「シウマイ弁当」は忘れない、という思い出を持つ人も多いはずだ。崎陽軒は創業が明治41年。現在は従業員1800名超の立派、かつ歴史ある会社だ。神奈川県などの地元の学校の「社会見学」などは、崎陽軒を訪れる、ということも多いという。

【シウマイ弁当エピソード】
歴史も古いだけあって、シウマイ弁当には様々なエピソードがあるが、なんと言ってもあの可愛い「ひょうたん型の陶器の醤油さし」を思い出す人も多いだろう(現在は普通のビニールのものになっているが)。なんと、あの醤油さしの白地に青で描かれたかわいいキャラクターは、「ヒョウちゃん」と言う愛称があり、鎌倉在住であった有名な漫画家、故・横山隆一先生(現在、横山隆一邸はSTARBUCKS鎌倉御成町店になっている。屋外のプールがあり天井が高く、気持ちの良い空間だ)が描いたと言うだけではなく、その種類、なんと48種類もあるとのこと。崎陽軒のホームページにも紹介されている

【今回問題になっているのは。。】
実は今回問題になっているのはこの「シウマイ弁当」をどの方向に持って食べるか?という問題だ。私は想像がつかなかったが、高齢者の方は、ご飯を手前に、おかずを前にした「縦型」で、片手でタテに小型のタブレット端末を持つように持って食べる方が多い、とのこと。しかし、より若い世代では、横にしてご飯が右、おかずが左、という方が多かったようだ、と、室長が取ったアンケートで判明した。この問題は普段私達が考えない「弁当をどう持って食べるか」問題に、一石を投じたわけだが、どーでもいいっちゃいい話ではあるものの、やはり気になる。一冊、この文化論で本が書ける、という方もいるかも知れない。いないかも知れないが。

【シウマイ弁当・縦食の伝説】
「そういえば」と思い出す方がいるかも知れないが、多くの方は「見る前に食らいついている」のかも知れない。あのシウマイ弁当のカバーの黄色い紙に龍の絵柄は、たしかにパッケージに向かって「タテに」描かれている。嘘だと思うのであれば、横浜まで行ってシウマイ弁当を買ってきて見てみるといい。繰り返すが、いくらよだれがたれていても、食べる前に見て欲しい。「そうか、この絵柄の通りに食べているのか」とは思ったが「なぜ横の絵柄にしなかったのか?」という疑問も湧く。

【駅弁の映画を思い出す】
昭和・戦後の映画で駅弁を車内で食べる、というと、山田洋次監督「家族」が思い出される。笠智衆さん演じる父親が嬉しそうな顔で車内で駅弁を頬張るシーンは、何気ない描写ではあったが印象的なシーンだった。たしかに、目の前に大きなテーブルが無いので、混んだ車内で座りながら食べる事になる。そのときは「手に持って」食べることになる。であれば、8インチあたりのタブレット端末を持つように、横よりは縦にして食べる、ということになる。片手で弁当をタブレット端末のように手を広げて握って持ち、反対側の手で箸を持って食べる、というわけだ。たしかに、これなら隣の人への迷惑も最小限にできる。そういうことか、と私は納得した。←と、勝手に納得している。

あなたはどちらに持って食べるだろうか?シウマイ弁当を。

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