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現代においては戦争は不況を生む。

【もともと戦争は「土地争い」「投資」】
100年前「戦争」という土地争いは「投資」だった。土地を得られると「儲かった」。世界の経済がそれでも右肩上がりで、人=労働力を確保、土地=資源の確保、だったからだ。

【現代は「土地」は関係ない分散社会だから】
今は資源が土地特有としてもグローバル化で資源供給場所が分散され、情報網も安価でスピードも速く、供給元も供給先も分散化した。固有の土地の旨味はなくなった。

【労働はロボット】
そして、人の労働は機械に置き換えられる世の中になりつつあるので、人=労働力の確保も大きな命題にならなくなる。そうでなくても人員や物資の安価で大量の輸送が可能になり、庶民でもその手段を使うことができる。労働の機械化はかなり進んだので熟練労働者の需要もかつてより減った。

【最大の「資源」は「サプライチェーン」】
産業の振興に重要なのは「売り手と買い手のつながり」という、サプライチェーンの存在であり、これが網の目のように世界を覆っている。クリックひとつで世界中のどこかにある「資源」「部品」「半製品」「製品」「工作機械」「安価で空いている土地」「ロボット」「管理のためのAIの仕組み」「エネルギー」「専門家」などが一瞬で注文でき、仕事を依頼でき、明日には結果が手元にある。この「サプライチェーン」こそが産業の重要な「資源」となった。

【だから戦争は不況を促進する】
だから戦争などで地域分断が起きるとサプライチェーンという産業における最大の資源を失い、不況が世界的に訪れる。サプライチェーンが切れたところから腐り始める。戦争で経済振興は起きない。戦争は不況を深刻化し、戦後も長期化する。特に紛争地域には、更なる不況が長期に渡って訪れる。戦後復興需要は起きないか、あるいはその影響は軽微だ。サプライチェーンの破壊が最大の経済衰退要因になるからだ。しかも、戦争が長期化すれば、サプライチェーンどころではない期間も長くなる。

【紛争地域のジリ貧】
ウクライナは、いよいよ女性の徴兵が始まった。欧米諸国の「戦争離れ」も始まった。イスラエルとその周辺地域は投資が微妙になりつつある。平和な社会とそれを支える世界的で安定したサプライチェーンが、産業の大きな資源となる社会に変わったいま、そうならざるを得ない。

【「グローバル化」で不況脱出】
一方、世界をつなぐグローバル企業であるGAFA、イーロン・マスクが始めた「衛星インターネット」は、世界的なサプライチェーンを強化するだろう、と予想される。だから投資が集まり、活況になる。

「戦争をしたら負け」の世界が来た。

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