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第5話 社員の大量退職から得た、多用な働き方という副産物

営業の大量退職により、やむを得ず行った分業化であったが、気が付いてみたら、新しい働き方という副産物が得られていた。

週休2日で9時から5時まで働くという、いわゆる定時社員という形以外で働いている人が、営業、事務担当、現場職人、総務という各ポジションで発生していたのである。

たとえば、営業は、自分が例になるが、定時では全くない。お客様とは、土日にお会いすることが多く、あとは、事務担当と現場監督に引継ぎをすればいいので、1件ずつやっていくなら、土日だけで回る。

事務担当は、すでにかなり機能しているが、たとえば、週3日で、昼前後5時間で、しかも在宅勤務という方もいる。

こうした背景には、前回第4話でお話した、この程度の規模の小企業ではありえないIT化とルール化の推進があったから可能になったと思う。

もちろん、その隙間を埋めながら、改善を重ねてくれている現従業員の苦労の賜物であることは忘れてはならない。

そこで、この働き方の多様化に、さらに拍車をかけたらどうかと考えた。


理由は3つだ。

1つ目は、お客様へ提供するサービスの品質アップである。

1人の社員が全業務に関わる縦型組織より、分業化して各業務の専門化を加速させた方が、会社全体の品質UPが早い。


2つ目は、眠っている優秀な方との出会いである。

子育て、介護、あるいは副業から本業へ模索中の方など、諸事情があり、定時では働けない優秀な方に、この仕事にかかわるチャンスを提供できる。


3つ目は、小企業の正社員雇用の限界である。

一番大きいのは、給料に見合うまでに育つ間の赤字負担である。ましてや、数年で退職されたら赤字が残るだけである。なので、勉強期間中は講座を受講していただいて、その後は、やっていただいた分をお支払する形が望ましい。


ここから先は、現在進行形になっていく。


ただ、その前に、僕と会う方からは、ほぼ100%というくらい

「どうして銀行を辞めて、このお仕事をされたんですか?」

というご質問をいただくので、その話を挟ませていただきたい。

また、僕が、どうして順調に歩んでいた銀行を辞め、10数名のベンチャー企業に転職し、さらに全く異業種の世界で起業したかの話は、次の一歩を模索されている方の参考になるのではないかと思うので、記させていただく次第である。







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