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「景色が見たいから」という理由に思うこと

「南三陸町の新しい挑戦に携わって、その時にしか見られない景色を見たい」

DRIVEメディアで公開されている下記の記事で、ESCCAの鈴木さんが移住・転職の理由をそう答えている。

この一文を読んだとき、「私、この理由での人生の決断、何度か見ているぞ」と思った。

「誰もが生き生きと自分らしく生きている、その景色を見たいから(起業家育成に関わる」
「孫が近所の川で楽しそうに遊んでいる景色を見たいから(地域活性に関わる)」

景色を見たいから、という理由は、論理の壁を越えたパワーがある。
右脳と左脳が、景色、という映像を通じて手を組んだ感じ。

迷う場面というのは、たいてい「やる理由」と「やらない理由」が拮抗しているからだ。
やる理由を並べたら、同じだけやらない理由も並べられる。
どっちを選ぶかは、自分の「決め」の問題だ。

そんなとき、「景色を見たい」という衝動が、
自分を突き動かす。
ロジックだけでは説明がつかない決断を後押ししてくれる。

逆に、同記事内の山内さんの起業を決意したエピソードは、
「この景色を見たくないから」に分類されるのかもしれない。

山内さんは、町の過疎化が進み、実家の家業が廃業して基礎部分だけになった店構えをみたとき、津波で流された家と光景を重ね合わせる。

当時、僕は「過疎は静かな津波」と言っていたのですが、復興支援などで南三陸町と東京を行き来していたので、「南三陸町も、たとえ津波の被害を乗り越えたとしても、その後の過疎を乗り越えないと結局同じだ」と思いました。
若者がどんどん町を離れていく状態を何とかしなければ、出て行った若者たちが南三陸町に戻って活躍できるような仕組みを作らなければ、たとえ町が“復興”といわれる状態になったとしても問題は解決しないと思ったんです。

よく、人生は旅にたとえられる。
今は、GoogleMapで遠い異国の景色が簡単に見られる時代だ。
エジプトのピラミッドも、沖縄の美しい海も。ワンクリックで堪能できる。
それでも、私たちが旅に出たいのは、その道中の景色や匂い、
それによって生まれる自分の感情を味わいたいからではないか。

あなたは、自分の目が黒いうちに、どんな景色を見たいだろうか。

時には、ゴールばかりを見るのではなく、
人生の道中でどんな景色を見たいのか、はたまた見たくないのか、
自分の心に問うてみるのもいいのかもしれない。

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