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25. 外発的動機付けと内発的動機付けを使いこなす

■Keynote

金銭で人を釣るのでななく、心の内から燃えるような動機づけを行なうことが大切なのです。
by 稲盛 和夫 出典 : 『実学・経営問答 人を生かす』

■Issue

ドラッカーは著書「現代の経営」で「動機付けと満足は異なるものであり、満足は受け身である」と述べている。更にドラッカーは「動機付け」とは「責任」であるとも述べている。

つまり、仕事に責任を持たせることで、それをやり遂げた達成感は「誇り」と「自信」につながり、また次も頑張ろう!という気持ちが継続していくことを「動機付け」と定義している。
一方、「満足」とは、不満を解消しただけに過ぎず、一時的に仕事への意欲が高まったとしても、しばらくすると次の不満が生まれる連鎖を繰り返すので、これは「動機付け」ではないとしている。

一般的に、給与や賞与などの金銭的な動機付けのことを「外発的モチベーション」・「衛生要因」という。これは「労働に対する正当な評価」や「不満足の解消」であり、次の動機付けが無いもしくは現状維持の場合は、むしろモチベーションダウンにつながるリスクがある。

昇進や表彰、重要度の高い仕事の任命など、非金銭的な動機付けのことを「内発的モチベーション」・「動機付け要因」という。これは「承認」「達成」「共感」などのことである。例としては、昇進や表彰によって「他者から信用が得られる」「自尊心が満たされる」「自己実現欲求が満たされる」ことなどであり、「また次も!」という気持ちを引き出す。

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かの山本五十六の言葉にも「褒めてやらねば、人は動かじ」「承認し、任せてやらねば、人は育たず」というフレーズがある。部下を育成する立場として「褒める」「承認する」「信頼する」気持ちを、言葉や態度で部下に伝えることで、部下は動機付けされ、「この人(上司)のために頑張ろう!」という気持ちを引き出すことができるのである。

■Let's Think!

 □ 動機づけを与えるために実施できることとして、具体的にどんなことがあるだろうか?
 
□ 上記のうち、あなたがいつも実施しているものとして、どのようなことがあるだろか?

 □ 非金銭的報酬(お金以外で報われている感覚を相手に与えるもの)として、具体的にどのようなことが挙げられるか?

 □ とりわけ自社の多くの社員にとって良い影響を効果高く与えることができることことにはどんなことがあるだろうか?

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