記憶は、僕の心ではなく
君の目のなかにある
記憶は、僕の手ではなく
君の顔のなかにある
記憶は、僕の愛ではなく
君の笑顔のなかにある
記憶は、僕の白髪ではなく
君の指輪のなかにある
時々ノスタルジーにふけりたくなるけど
たいてい、いつだって、何も思い出せない
だから、周りを見渡すしかない
すると、いつもたくさんの答えが見つかる
記憶は、僕の幼児期ではなく
母のなかにある
記憶は、僕の頭ではなく
家のなかにある
記憶は、僕の日記ではなく
あの木に刻まれている
記憶は、僕の日焼けではなく
海のなかにある
時々ノスタルジーにふけりたくなるけど
たいてい、いつだって、何も思い出せない
だから、周りを探すしかない
すると、いつも然るべき証人に出会える
記憶は、僕の青年期ではなく
父のなかにある
記憶は、僕の頭ではなく
物置のアルバムのなかにある
記憶は、僕のノートではなく
あの通りを歩いている
記憶は、僕の日焼けではなく
海のなかにある
記憶は、僕の夢のなかではなく
あの赤い雲のなかにある
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