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キャリコンのスクーリングで学んだこと#3

こんにちは。
前回に引き続きキャリコンのスクーリングの振り返りをしていきます。今回は中盤編です。

スクーリング中盤の講義内容

今回は、中盤編ということで、4回〜6回の講義を振り返っていきます。
講義のテーマはざっくり3つ。
・カウンセリングのロールプレイ
・キャリア理論家について知る
・アセスメントを知る&やってみる
前半の3回目までと比べて少しワークやロールプレイ などの時間が増えて、座学の部分が減ったように感じます。

好きなキャリア理論家は?

キャリア理論の歴史は100年程、1900年代の初頭から始まります。キャリアコンサルタントとしてテキストに出てくるキャリア理論家は20人ほどです。その中でも、スクーリングは特に10人程度のキャリア理論家を学びます。

10人学ぶと、共感できる理論家、あんまり共感できない理論家、印象に残る人、残らない人が出てきます。講義の中では、理論家を学んだ後好きな理論家についてディスカッションしました。

私の最も好きな理論家は、マーク・サビカスです。

マーク・サビカスの理論「ナラティブアプローチ」
マーク・サビカスは、その人が主人公で語られる物語に例えてキャリアを考えます。一見、関わりや繋がりのない様々な出来事は、個人のライフテーマ(個人の生きていく上での軸)で繋がっていて一つの物語の構成要素となります。不確実性の高い現代において、自分らしさを持って自分の人生のストーリーを主体的に構築していくことの大切さを唱えています。

物語で繋がったキャリアを歩むには、クライアント自身が
・キャリアに関心を持つこと
・自分のキャリアは自分で責任持ってコントロールしていくこと
・キャリアに対して好奇心を持ち続けること
・自分のキャリアを切り拓いていくことに自信を持つこと
が必要だとしています。

ナラティブアプローチで進むカウンセリングは、クライアントの今までの経験や、子供の頃の、今お気に入りの雑誌や本などを共有してもらい、クライアントの人生におけるライフテーマを見つけていきます。そして、語られた話の中にひそむ、行動の制限についながる言動や、考え方の固定概念を見つけ出し取り除いていきます。最終的に、過去・今・未来をライフテーマでつなげて考え、語り次のステップに向けて行動を起こせるようにすることを目ざします。

このサビカスの考え方は、現在は変化が大きい環境であることを前提としていて、その中でいかに自分らしく生きていくのかという点に重きを置いているところにとても共感して好きになりました。サビカスのライフテーマの話を聞くとスティーブジョブスのスタンフォード大学の卒業式でのスピーチの中の「Connecting The Dots」を毎回思い出すんですよね。私だけかもしれませんが。

他には、クルンボルツが好きな人、シュロスバーグが好きな人と様々でなんで好きなのー?と大盛り上がりでした。

キャリア理論もその時の社会情勢や経済環境に応じて変遷を遂げています。昔の理論家の考えがダメで新しいものがいいというわけでもなく、昔の理論家の考え方が脈々と続いていたり前提が今の時代に合わせて変化していたりと紐解いていくととても面白いです。どこかでキャリア理論の変遷についてもじっくり語ってみたいなと思います。

ロールプレイの実際

授業の中で行われるカウンセリングのロールプレイは、3人1組で、キャリアコンサルタント、クライアント、オブザーバーの役を順にやっていきます。時間は15分。その後フィードバックをして、役割を交代していきます。

「今日はどんなお話でしょうか」から始まり、その後はクライアントの話をじっくり聴きながら話を進めていきます。前回お話しした「受容」「共感」「自己一致」を目指して取り組みます。

15分のロールプレイ は最初はとても長く感じました。話につまったり、質問が浮かばなかったり、つい自己一致せずに課題を指摘して誘導したくなったりするんです。他の人も同じような状況だったんだと思います。ロールプレイの15分が終わるたびに教室ではあちこちからため息と反省の声が聞こえてきていました。

授業の中では1回、逐語録を作成しました。逐語録とは自分がキャリアコンサルタント役をした回を録音し、テキストに起こしていく作業です。
テキストに起こすと、なんでここでこんな質問したんだろう、また時間の質問をしているな、話が噛み合ってないな、わかりにくい質問だったな、などなど書ききれないほどに反省点が出てきます。
自分の録音を聞くのが嫌というかこそばゆい気持ちだったのですが、この作業を通して自分が何を話しているのか振り返り、自分の話し方のクセやよくないときの傾向や多少できているところがしっかり見えてきました。

「ロールプレイを4回分やるくらい逐語録の作成は勉強になる」という人もいるくらいです。スクーリングが終わった今でもたまに自分のカウンセリングの逐語録を作成して振り返りしています。

アセスメントからの発見

アセスメントは自分の考え方や価値観を測るツールです。種類は大きく、フォーマルアセスメントとインフォーマルアセスメントに分けられます。

フォーマルアセスメント
標準化されたアセスメントで、考え方や価値観を数値化し傾向を定量的に示す結果が出ます。マニュアルも整備されておりカウンセラーの判断や考え方が結果に影響しないもの。

インフォーマルアセスメント
標準化されていないアセスメントで、信頼性や妥当性の保証はされてはいないが、ツールを使いながらクライアントをより理解するための追加情報を得るために使われるもの。

どちらも一つずつやってみたのですが、印象深かったのは、インフォーマルアセスメントの1つのバリューカードです。

バリューカード
15枚のカードに働く上での価値観が1つずつ書いてあります。その15枚のカードを、大切なもの、あれば良いなと思うもの、なくても良いものと3グループにわけその中で順位付けしていく、カードソートのアセスメントツール。

15の価値観がどれも大切に見えるし、順位付けも悩みに悩んで、最終的に選んだ1番大事な価値観は「自立性(自分自身で判断ができる、他人からの指示に従う必要がない)」です。(笑)

カードソートをすることで、改めて自分が大事にしていることを確認でき、また、周りと見比べてみると、みんなそれぞれの価値観を持っていて、相手のことも理解でき、当たり前だけどみんな違うんだよなーと認識できました。

なかなか盛り上がるので、チームビルディングにも使えるんじゃないかと思っている今日この頃です。

スクーリング中盤を終えて

知っているとできるの違いに苦しむロールプレイも何度か繰り返すうちに少しずつ習得できるもので、「自分の頭の中の声を手放す。」という感覚が初めてわかったのは5回目ぐらいだったと思います。相手の話をしっかり聞いてそこでふと沸いた疑問を相手に問いかけ、少しずつ経験を共有してもらいそこから感情に触れていくって感じでした。こういうことかっ!と、わかったと思った次のロールプレイ ではうまくいかなかったり、一進一退を繰り返して習得していました。

前半は長いなと思っていた朝から夕方までの講義も、いつの間にか次の講義が楽しみになり、当日もあっという間に1日が過ぎるようになってました。メンバーに恵まれたのもあったんだと思います。こんなに自分のこと話すこともないし、相手が受容・共感しながら話を聞いてくれるのも心地のいい。6回目終わる頃には、あと4回でスクーリングが終わってしまう!!と寂しい気持ちになったりして。

そんなスクーリングのまとめも次回、後半の7回目〜10回目を振り返って終了となります。


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