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ガンダムはSF、エヴァはSFじゃない【I`m from 〇〇】

書くンジャーズ、9月3週目のお題は【I`m from 〇〇】。
I`m from SF.と題して書く。

自分のルーツはSFにある。思い返せば小さい時からSF的なものばかり見ていたし、若い頃にはSF的なものばかり読んでみていた。
一番好きなドラえもんは『のび太の宇宙開拓史』で、一番好きな怪人二十面相は『電人M』だ。
どちらも優れたSFだと思っている。

何がSFかという定義は難しい。それでも僕がSFをひとつ例に挙げるならスターウォーズだ。
いや、スターウォーズはSFじゃないって言う人もいる。その意見にも頷く。
だからちょっと比較してみよう。比較相手はハリーポッターだ。

どちらも異世界で紡がれる長編の物語。世界観やストーリー進行、主人公の出自などがとてもよく似ている。
どちらも古来からの物語を原型にしているから似ているのはある意味必然なのだけれど。
でも僕はハリーポッターよりもスターウォーズを好む。

その理由の一つは不思議な力に科学的、論理的な説明あるかどうかだ。
ハリーポッターの魔法には理由がない。魔法がなぜあるのか、どんな原理で起こるのかは説明されない。
スターウォーズの世界にも魔法のような力、フォースが描かれる。

スターウォーズの第4作目で開示された血中のミディクロリアンの量という説明は、多くのファンから不評だった。
前3作で描かれてきた「神秘の力」フォースに余計な理由をつけるのかと。
でも僕はミディクロリアンのおかげで、スターウォーズはSFとしての濃度が上がったと感じて嬉しかった。

SFには濃度がある。濃いSFは今でもSFマニアのものだ。
だけど薄いSF、SF的な表現はもうあらゆるジャンルの物語の中に溶け込んでいて、SFとそうじゃないものの間に線を引くことは困難になっている。
でもあえてもうひとつ、メジャーなもので線を引いてみよう。

ガンダムとエヴァンゲリオンだ。僕にとってガンダムはSFでエヴァンゲリオンはSFとは言えない。
ガンダムのモビルスーツはその存在理由を説明される。
曰くミノフスキー粒子によるレーダーの無効化、それゆえの白兵戦兵器、戦う理由は虐げられた宇宙移民の独立戦争、などなど。

でもエヴァンゲリオンはほとんど説明されない。エヴァとは何かも襲って来る使徒の正体やそれと戦う理由もハリーポッターの魔法並みに説明されない。
僕は非現実的な設定を科学的、論理的に説明しようとする意思を持ったSFというジャンルを好む。
異論は認める。だけど自分のSFは自分で決める。僕はエヴァンゲリオンよりガンダムが好きだ。


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