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1歳の男の子は嬉々として歩き続けた

「こんなに歩くの久しぶりやな」
お姉ちゃんが弟にかける言葉にハッとした。

中一の女の子と1歳の男の子の姉弟を朝からあずかった。
このご時世だけれど、事情のあることなのでステイホームならぬホームステイということでご容赦ください。
午前と午後、合わせて3時間ほど近所をうろうろとした。

1歳の男の子は自分の興味のままにひたすらウロウロする。
現在の情勢の中で、人通りの少ない住宅街の歩道だけれど、それでもしばしば人とすれ違う。
1歳の可愛い子どもとあるいいていたら、すれ違う人の多くは笑顔を向けてくれた。これまでは。

でも今日は違った。こちらが会釈をしても、人懐っこい1歳の男の子が近づいても、目を合わせず無言のまま通り過ぎる人が多かった。
なかには明らかに怪訝そうな、避難を含んだような目を向ける人もいた。
僕の娘たちは高二と中一。家にいる状況もほとんどは自分でコントロールできる。

だから忘れてた。1歳の子どもの生活がどんなものかを。
2ヶ月も外に出ず家にいなさい?無理である。
思う存分探索する1歳の男の子のキラキラした目。

その姿を懐かしく微笑ましく感じながら後をついて歩いた。
昼間の月が綺麗でした。

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