見出し画像

「今日の経済は逆立ちしています」

過去12年間で35カ国175地域、約4500会員の世界的な運動に発展した「公共善エコノミー(独:Gemeinwohlökonomie / 英:Economy for Common Good)」の創設者で、ダンスパフォーマーでもあるクリスティアン・フェルバーが講演会でよく行う、自分の身体を使った定番のデモンストレーションです。
https://youtu.be/dsO-b0_r-5Y

経済(エコノミー)の語源は、アリストテレスが提唱した「オイコノミア(Oikonomia)」。この言葉は「Oikos = 家」と「Nomos = 道徳規範」という2つの単語から成り立っています。経済活動の目標は、あらゆる時代、あらゆる文化圏で、家やコミュニティや社会の幸せ、すなわち「公共善」でした。倫理・道徳が基盤でした。経済学の父と呼ばれるアダム・スミスも道徳哲学者でした。現代の主流の経済学や経済の実践ではしかし、本来の経済の基盤であるべき倫理や道徳は隅に追いやられ、経済活動の単なる手段である「お金を稼ぐこと」「利益を上げること」が前面に押し出され、目標になっています。約200年来、手段と目標が取り違えられた不安定な「逆立ち経済」が続いています。器用な人はなんとかバランスをとって足を動かしたりもできますが、多くの人はバランスを維持できずに、そのうち倒れてしまいます(資本主義経済の脱落者・敗者)。

「公共善エコノミー」は、みんなが二本足でしっかりと安定して立っていられる、より自由に多様に動くことができる、本来の意味での経済にシステムチェンジしよう、というコンセプトで運動です。

2022年12月出版の『公共善エコノミー』(クリスティアン・フェルバー著 池田 憲昭 訳   鉱脈社)には、現在の逆立ち経済システムに関する丁寧でわかりやすい批判や分析だけでなく、二本足で歩行もダンスもできる、安定した、真に自由な経済システムの理念と実践(システムシフトチェンジ)に関する包括的で具体的な手法が描かれています。
https://note.com/noriaki_ikeda/n/n3b3b3d8ad6dd

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?