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経済に人間的な価値を! ティール組織やホラクラシーに規範と骨格を!

古今東西、人間社会に共通してある共同生活の価値を基盤にした画期的な企業評価・マネージメントのツール「公共善決算」。「ティール組織」「ホラクラシー」といった新しい組織運営の実践とも深く共鳴し、それらに規範と骨格を与えています。企業に「進化」を促すツールである「公共善決算」のワークブックを翻訳する事業へ支援を募っています。

クラウドファンディング:

中欧で10年以上のロングセラーとなっている『公共善エコノミー』(クリスティアン・フェルバー著、鉱脈社 2022年)の第1章は次の文章で始まります。

「奇妙だ。本来であれば、私たちの共同生活の「北極星」、すなわち、共同生活における指針となるものに価値が付与されるべきなのに、今日の経済においては、私たちの日常的な人間関係において大切なものとまったく異なる価値が重んじられている。交友関係や日常的な人同士の交流においては、信頼、誠実、尊重、リスペクト(敬意)、傾聴、思いやり、協力、相互援助、分かち合い、といった人間的な価値が尊ばれ、実践されるとき、私たちは幸福感を得る。「自由」な市場経済はしかし、利益追求と競争というシステム上のルールに基づいて動いている。これは、エゴ、欲望、貪欲、妬み、傍若無人さ、無責任を刺激し、促進する。人間的な共同生活と経済活動の間にあるこの大きな矛盾は、複合的もしくは多義的な現代社会の単なる上辺の欠点ではない。文化的に深く食い込むクサビである。私たちを内部から分断する。個人的にも、社会的にも。」

公共善エコノミーは本での啓蒙に留まらず、実践運動としても世界35ヵ国、3000以上の企業やNPO、自治体、教育機関に運動が広がっています。

その核となっているツールが「公共善決算」。

「信頼」「誠実」「尊重」「リスペクト(敬意)」「傾聴」「思いやり」「協力」「相互援助」「分かち合い」といった人類が共同生活のなかで育んてできた価値を基軸に、サプライヤー、オーナー、ファイナンスパートナー、従業員、顧客、同種企業、地域社会という幅広いステークホルダー部門で企業や団体を評価し、自己進化を促すツールです。

日本の社会が育んできた価値でいうと、「結」「話し合い」「三方よし」「萬の神」などです。

価値観を基軸にしている点が、他の認証システムや評価・マネージメントシステムにはない画期的なことで、公共善決算は、「理想的」「規範的」ともいわれ、数値化、客観化が難しく、大きな挑戦ですが、逆にそこに魅力、温かさか、組織の進化のポテンシャルを感じて、多くの企業や団体が、意欲的に取り組んでいます。

「ティール組織」や「ホラクラシー」といった新しい組織マネージメントの実践も、中欧で、日本と同様に進んでいますが、「公共善エコノミー」との相性がよく、相互補完的に活用されています。公共善決算は、ティール組織やホラクラシーを実践する企業に規範と骨格、ホリスティックな視点(360°の気くばり)を付与しています。

次の投稿から、その組み合わせで進化する企業の事例も含めて、公共善エコノミーを実践する代表的な企業のモチベーションや実践内容、成果を紹介していきます。


写真:大森雄貴 https://note.com/yuki0mori
写真:大森雄貴 https://note.com/yuki0mori
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