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徳島県の「大野海苔」vs 兵庫県淡路島の「大江のり」 ー その美味しさと違いを探る

日本各地には、地元の特色を活かした美味しい海苔がたくさんあります。その中でも徳島県の「大野海苔」と兵庫県淡路島の「大江のり」は、郷土色豊かな海苔として知られています。この記事では、両者の共通点と相違点を探りながら、その美味しさの秘密を解き明かしていきます。

1. 大野海苔の背景

徳島県を代表する大野海苔は、昭和初期から続く伝統的な海苔メーカーです。徳島特有の気候と風土により、適した環境で育てられる海苔は、香り豊かで歯切れの良さが特徴です。大野海苔は長年にわたり、品質を守り続け、地元だけでなく全国でもその美味しさが広く知られています。
大野海苔の「味附海苔」は「香り良く焼きあげたその海苔に、甘・辛・ピリの三拍子そろった味付。良い海苔だけが持つ、歯切れの良さ、心地良い香味」が特徴とされています。

2. 大江のりの背景

兵庫県淡路島の大江のりは、大野海苔のOEM製品として製造されています。OEMとは「Original Equipment Manufacturer」の略で、簡単に言えば、製品を別の会社が製造して提供する形です。つまり、大江のりの基盤は大野海苔であり、徳島の技術や品質がそのまま受け継がれています。


3. 共通点

  • 基盤となる海苔: 両方とも大野海苔を原材料として使用しているため、ベースの品質は非常に高く、香り豊かで歯切れの良い海苔が使われています。

  • 製造技術: 大野海苔の伝統的な技術と製法がそのまま大江のりにも反映されているため、どちらも安定した美味しさを誇っています。

  • 地元に根ざした企業: 大野海苔も大江のりも、それぞれの地域に根付いた企業であり、地元の食文化を大切にしています。

4. 相違点

  • 食品成分表示・原材料:徳島の大野海苔の原材料は「乾のり、しょう油(大豆・小麦を含む)、砂糖、干しエビ、昆布、かつお節、みりん、食塩、清酒、唐辛子、調味料(アミノ酸等)、甘味料(甘草)、香辛料抽出物」。淡路島の大野のりの原材料は「乾のり、しょう油(大豆、小麦を含む)、砂糖、干しえび、昆布、かつお節、みりん、食塩、清酒、香辛料、調味料(アミノ酸等)、甘味料(甘草)」。その差を見てみると、徳島の大野海苔には「唐辛子・香辛料抽出物」、淡路島の大江のり「香辛料」という違いになります。徳島の大野海苔には唐辛子が入っており、「甘・辛・ピリの三拍子そろった味付」の唐辛子が「辛」と「ピリ」を担っていると思われます。

地域のアイデンティティ: 大野海苔は徳島を代表する海苔メーカーとして、徳島の特産品としての誇りを持っています。一方、大江のりは淡路島のローカルブランドとして、地域に密着した商品展開を行っています。

5. まとめ

大野海苔と大江のりは、同じルーツを持ちながらも、それぞれの地域に適応した味わいとパッケージングで、独自の魅力を持っています。両方の海苔を食べ比べることで、徳島と淡路島の風土の違いを感じることができるでしょう。

ぜひ一度、両方の海苔を試してみて、それぞれの美味しさを楽しんでください。

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