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プロフィール

挨拶


こんにちは。Noriです。
私は20代で経営コンサルタントを志し、それから40歳になるまで「コンサルタント会社勤務」と「企業内のコンサルタント」の両方を経験してきました。

これまでの経験の中で、年商5億円から数十億円規模の中堅中小企業の方々と関わってきており、1社当たり数千万円~数億円/年の利益改善を図ってきました。

「社外からのアプローチ」もしくは「社内からアプローチ」するコンサルティングにおいても、いずれも違う観点で難しさを伴い、場合によっては長期戦になることもあります。

しかしながら、共通して大事なことは「数字を通して会社や事業内容を理解する」ことです。

コンサルティングの第一歩は数字を読むこと

もう少しわかりやすくいうと『「決算書(や付帯する数字資料)」を読むこと』がコンサルティングの第一歩となります。

この数字に基づく現状把握は非常に大切で、最初の段階から認識が間違っていると改善する部分や優先順位などがすべて間違ってしまいます。

特にコンサルティングの現場ではいかに事業の核となる部分をつかみ、課題の本質に当たる部分にアプローチできるかが勝負になるため、数字に対するこだわりはますます強くなっています。

特に私は「事業再生コンサルタント」出身で、よく言われるのが「会社における『外科手術』」をやってきました。

会社の問題となる部分を数字をつかって分析し、その部分を短期間で改善できる体制を構築して、できるだけ早くクライアントを正常に戻すために改善施策の実行支援をします。

それはまさに外科医がレントゲン写真からガンを特定し、メスやレーザー照射によって腫瘍を除去しながら、薬物投与やリハビリを併用することで、患者に元の生活を取り戻してもらうような手助けをしていくのと近いものがあると思います。

メスを早く、細かく、鋭く扱う技術ももちろん大事ですが、まずはレントゲン写真からどこに病巣が潜んでいるか、また患者の負担も考えた上でどんな術式が最も適切かを分析できることが手術を成功させる第一歩になるはずなのではないかと思います。

同じようにコンサルタントもまずは『「決算書」を通して会社の本質を把握できる確かな眼』が必要不可欠なのです。その土台がしっかりしていれば、必然的に改善コンサルがしやすくなります。

最初はコンサルタントなのに決算書が読めなかった

ここまで少し偉そうに語ってしまいましたが、実は私自身、20代でコンサルタント会社に入社してからしばらくは『決算書が読めないコンサルタント』で、まったくの劣等社員でした。

当時は連日の深夜残業にもかかわらず、東大卒のマネージャーである上司からの説教が始まると、2時間コースになるのがお決まりでした。

上司からの期待とは裏腹に結果を出せない自分は、徐々に自分自身を見失うようになり、何をやっているかもわからなくなりました。

そして、ある日ドクターストップがかかり、2ヵ月の休養が言い渡されました。

しかしながら、休んだときも入社時に誓った「一人前のコンサルタントになる。」という決心は揺るがなかったので、復帰する際は時間がかかってもいいから自分なりに頑張ろうと気持ちを新たにしました。

そのときも「決算書が読めるようになる勉強」は続けていたのですが、壊滅的にセンスがないのか専門用語は覚えられるものの、数字をどう読み解いていったらいいかは全くわかりませんでした。

しかしながらその後、突然に決算書が読めるようになります。

決算書が読めるようになったキッカケ

復帰して1ヶ月が過ぎようとしたときにいつもと同じようにクライアントの「事業計画書(決算書の分析含む)」の資料を眺めていました。けれど数字の羅列にしか見えない私にとってはほとんど苦行のような時間でした。

それでもまずは読む努力をしないことには前に進めないとわかっていたので、苦痛ながらも次々と資料のページをめくっていきました。

そしてあるページで手が止まりました。そこにあったのは「過去10年間のキャッシュフロー計算書」を分析したページでした。

最初は目を通していても他のページと同様にしばらくは単なる数字にしか見えませんでしたが、「キャッシュフロー計算書」の数字を基に貸借対照表と損益計算書を照らし合わせていくと急に意味のある数字として頭に入り込んできました。

すると他のページにあった様々な分析結果もこの数字につながる事柄として一気に理解できるようになり、このクライアントの経営陣がこれまでどんな経営してきたのか、その結果何が問題になっていたかまでわかるようになりました。

そして同じタイミングで1つの幸運がありました。

小規模のクライアントをひとりで担当することが転機になった

懇意にしている銀行からの紹介で、年商5億円規模の事業再生を依頼されたのです。

通常は年商10億円以上がクライアントの対象となっていたので、事業計画策定までは上司のサポートとして帯同し、改善の実行支援からは私ひとりに託されました。

当時、若手のエースは上司の指示の下、様々な案件に関与して「財務分析」や「事業計画書策定」のサポートしていきます。そしてひとりで計画策定ができるようになると対外交渉や改善支援の段取りも含めて検討できるようになり、一人前のコンサルタントとして成長していくのがお決まりのルートです。

一方、劣等社員の烙印を押された私はそのようなルートは用意されず、半ば放置に近い状態でしたので、多めに報酬を頂く交渉をして年商5億円のクライアントに注力してしました。

そしてさっそく身につけた「決算書を読む力」を基に自分なりに再分析を行い、「課題」と「改善施策」を検討した上で、改善スケジュールに沿って実行支援をしてきました。

実行支援においては、幹部会議への参画や現場における改善支援だけではなく、専務と一緒に新商品提案のために外部業者を訪問するなど深く入り込んでいきました。

結果としては3年間で「赤字5千万円/年」から「黒字5千万円/年」まで総額1億円分の改善することができました。(ちなみに1年目は赤字ゼロまで改善、その後はさらに5千万円の利益を地道に積み上げました。)

また懇意にしていた銀行からはコンサルティング自体も高く評価して下さり、出入りしていた当社の他グループメンバーにまで、「あの状態から改善できたのはすごいです。」と仰っていただきました。

成功した秘訣はクライアントの社員の方々が一致団結して進めることができたことだと確信していますが、自分自身としては「決算書を読む力」を基に改善の方向性を示しつつ、旗振り役もやれたことが良かった点だと思っています。

こういったクライアントに深く入り込む経験は「1.数字に基づく仮説思考の強化」や「2.ヒアリングスキルの強化」につながり、「3.顧客との関係性構築」、「4.クライアント事情も含めた実現可能性が高い改善施策の作成」などで他のコンサルタントと差別化を図れるようになり、マネージャークラスの仕事を任されるようにまでなりました。

このように自分自身は「決算書が読める」ようになって、ビジネス人生に大きな変革が起きましたが、それは特に自分がコンサルタントだったからということに限らないと思います。

決算書が読めるようになるニーズは増えている

年々、「決算書の読み方講座」を開催する機会が増えており、ビジネス、プライベートにかかわらず『決算書の読み方』に対するニースが高まっているように感じます。

熱意さえあれば、コンサルレベルにまで「決算書を読む力」を身につけることは可能ですし、元々、数字センスがない自分だったからこそ、わかりやすく伝えられることも多いと思います。(あるクライアントの社長夫人で経理担当の方は電話コンサルを通して、1ヶ月で銀行担当者と折衝できるレベルになりました。)

たとえばビジネス面においては年俸制や利益連動型ボーナス制度が広がっているのは自分の利益貢献度が見られていますし、企業研修で「決算書の読み方講習」を開催するのは自分が今いる会社の損益を自分事として捉えてほしいという経営陣の期待の現れでもあります。

また生活面においては将来の年金額が不透明な反面、NISAやiDeCoなど個人で将来の備えのために投資運用できる制度が整いつつあります。もちろん、手堅く投資信託に投資することもできますが、個別銘柄への株式投資を行って高いパフォーマンスを狙うこともできます。

それだけではなく、「決算書の読み方」を通して数字に強くなると「単に家計簿をつけるだけでなく、貯金の計画が立てれること」、「安易なリボ払いによる家計への影響がわかる」など「お金のスキル」も高めることができます。

これまでは自分が直接関わった方には体得した知識や経験をお伝えしたり、コンサルティングの中で実践することによって、大きな感謝の言葉をたくさん頂けたのは自分にとっても幸せなことでした。

そして40歳を超えて、ふと考えたときに自分の知識を違う形で共有することによって「より多くの方に喜んでもらえるのかな」と考えたり、「自分の生きた証」にもなるかと思い、Noteを始めました。

今はその内容をできるだけわかりやすく伝えられるように、整理したり、資料作成をしていますので、少しづつNoteや他の媒体でも情報共有できればと思っています。

これからよろしくお願い致します。

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