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怖いもの知らずの若鯉たちが躍動!苦手秋山を攻略しカード勝ち越し

3点とられたあとにすぐに2点を返す

森下の立ち上がりは良くなかった。初回に1点とられ、3回にはサンズに2ランを浴び、3-0とされる。阪神の先発は苦手な秋山なだけあって、3点はまだ序盤であっても重かった。

その3回裏、先頭打者の石原がヒットを打つ。重い失点のあとに先頭打者がアウトになれば、さらに重い空気になる。しっかりヒットを打ってくれたことが、大きかった。森下が送りバントでランナー2塁にすると、菊池涼のタイムリーで1点を返す。気迫ある石原のホームへのヘッドスライディングは、広島の攻撃を止めなかった。

その後野間がヒットを打ち、1,3塁にすると、続く小園が犠牲フライで2点目が入る。鈴木誠也がレフトフライでスリーアウトとなるが、1点差まで詰め寄った。

5回表ノーアウト満塁。前回の借りを返すべく強気の森下

5回も投球に苦しむ森下。エラー絡みもあり、ノーアウト満塁となる。絶体絶命の場面だったが、これまでどんなピンチでも強気なピッチングで乗り越えてきた。さらに阪神には4月14日の試合で5失点した相手だ。かわいらしい見た目とは裏腹に人一倍負けず嫌いな森下だから、抑えてくれると信じていた。

「絶対に抑えてやる」と言わんばかりの強気なストレートでおすも、要所要所ではカットボールを使って頭は冷静だった。マルテをファーストフライで打ち取り、ワンアウトで佐藤輝明と対戦。ストレートがわずかに外れてフルカウントになるなか、相手が打ち気になっているところをカットボールで三振をとるのは見事だった。

ツーアウトまでいき、対する大山をサードゴロで打ち取るが、少し抜けそうな打球だった。そこを林が飛びつき、大ファインプレーで5回表を無失点で切り抜いた。

ピンチの後にはチャンスあり。まさに理想の逆転劇だった

ピンチの後にはチャンスあり。それが言葉通りとなった理想の攻撃になった。ワンアウトで野間が四球で塁に出ると、小園はレフトフライに倒れるが、鈴木誠也がヒットを打ち1,3塁に。続く坂倉がレフトへの大きなタイムリーツーベースヒットで一気に4-3と逆転に成功した。

点数はそのまま互いに0点で、最後に栗林がしめて、一点差で逃げ切った。森下は6回を投げ切り、7回をフランスア、8回はコルニエルと継投した。基本的には固定したいが、まだフランスアは本来の球速に戻っていない。戻り始めたらコルニエルとは7回を投げるのか、8回を投げるのかは、相手の打順によって使い分けてもいいだろう。

4カードぶりの勝ち越し!だけど課題はないわけではない

今日は序盤に失点しても、すかさず点をとり、そして逆転。継投もうまくいき、理想のゲームができた。だけど、まったく課題がなかったわけではない。私が気になったのは2つある。

1つ目は4回裏の長野の走塁。ワンアウトで長野が一塁に出て、林がヒットで続いた。だが、ここで積極的に長野が3塁を狙うも走塁死となる。長野の足を考えたら少し厳しい場面だった。サードコーチの廣瀬の判断は積極的というより、少し暴走してしまった気がする。

2つ目は塁に出たあとの次の塁を狙う意識。5回の裏の攻撃で逆転できたが、四球で出た野間には盗塁を狙う意識があってもよかった。続く小園が2球目でレフトフライになる。いい球がくれば積極的に打つことも大事だが、次の塁を狙うことでさらに塁を賑わせられたのではないか。

"打線は水物"と言われるだけに、「打ててよかった」だけではなく、こういった細かい野球を普段からやってほしいと思う。

とはいえ、4カードぶりの勝ち越し。しかも苦手にしている西と秋山からの勝利。あまり対戦経験のない若鯉たちが、苦手意識なくプレーできたことも要因だろう。今回だけでなく勝ち越しのゲームをもっと増やしていきたい。



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