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【ボイトレ・脳トレ・シニアライフ】第34話


N♠「裏声の厄介さに差し掛かってるけど、くじけてる様子が全然ねえな。むしろ、楽しんでるように見えるぞ。その調子なら4月の誕生日までに、何とかなりそうだな。」

B♡「ここんところ、歌うの楽しくてしょうがないわ。歌った後の満足感が半端じゃないわ。誕生日までに何とかしなくちゃね。」

N♠「よっしゃー!そう言う事なら、バシバシ行くから覚悟しろよ。とは言っても、気合を入れすぎてリキンでしまったら地獄に落ちるからな。リキマない代償として息(虚数)のパワーが想像以上に要求されるから、ボイトレは、欠かせないぞ。その呼吸パワーは背骨に負担をかける。背骨は強風の中の細い竹の様に、しなる体感から目を離さない様にね。」

B♡「そんなに背骨が湾曲すると、リキミが出るんじゃないの?」

N♠「背骨が息(虚数)で曲げられてる限りは、圧力に反抗していないのでセーフだ。背骨君が自分から曲がる事に加担した時点でアウトとなる。そこんところをボイトレで克服しながら、カラオケ楽しんで居れば、難しい事ではないぞ。」

B♡「分かる気がするわ。私の場合、息(虚数)で背骨を曲げる事が出来ないので裏声が見えて来ないのね。」

N♠「この時のBincoの背骨は、太いモウソウダケよりも細い笹竹になり切ると、柔軟な対応がやり易くなるから、試して見るといいぞ。
最後に熱力学でよく使われるエントロピー(乱雑さ)の概念を少し脳トレしておこう。ボイトレには避けて通れない自然原理だからね。
例えば、風船が時間と共にしぼむ・濡れたシャツが自然に乾く・部屋の中の整理を怠ると散らかる・宇宙は光より速く膨張している・・・等、これら全ての事が、エントロピーが増えている現象なんだ。
ボイトレでは、吸った息(虚数)は、スキマから出よう出ようと身構えている。即ち、エントロピーを増やそうとしている。そのままでは、シャウト(張り上げる)するような声になってしまうから、吸う息(虚数)で、エントロピーが増えるのを阻止している訳だね。」

B♡「そうすると、吐く息は勝手に出ようとしてるから、その息に絡みついて邪魔するのが、吸う息の役目と言う訳ね。その絡み合いが、ややこしくて中々上手くいかないのよね。」

N♠「エントロピーの自然原理が理解出来ていれば、吐く息に加担の必要は全く無い。水道栓が緩んでいると、水が染み出るのと同じだ。栓を占める役目が吸い込みに置き換わっただけだ。
タイミングの良い息(虚数)の吸い方に集中すれば良い。
特に裏声は素早い脱力操作で息(虚数)を吸い込む小刻みなボイトレが欠かせないんだよ。」

【数学好きの方の為のボイトレ数式コーナー】
ボイトレは気体が対象なので、熱力学の分野がとても参考になります。例え

ば、風船に息を吹き込んで吹込み口のポッチを指で挟んでやれば、密閉が完成します。その後、指のゆるめ具合で、息が放出し発声の仕組みが成立する訳です。この仕組みを呼吸だけで操作するので、極めて難しい訳です。
熱力学のエントロピー(乱雑さ)の物理原理を活用すると、スキマから出る気体は拡散して外の気体と一様になろうとする自然力があります。しかし、それでは拡散が速すぎて声づくりが不安定となります。その為、スキマのサイズの微調整が避けられません。スキマのサイズを筋肉に頼らず息(虚数)だけで行うためには、吸い込みの俊敏なボイトレが必要な訳です。
数学ではlog(対数)を使って積(n乗)を、和(nの足し算)へ簡単に変換出来ます。対数イメージで、より素早い高性能な開閉スイッチを、息(虚数)の出入口に設定してみて下さい。

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