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2年ぶりの帰国。祖母の物忘れと手編みの帽子

青年海外協力隊の任期を終えて、2年ぶりに日本に帰ってきました。もろもろの身辺整理が落ち着くまで、ひとまず熊本の実家で過ごしてます。

2年経っていちばん変わったなぁと思うのは、ばあちゃんの物忘れが激しくなったこと

今月末で90歳ですからね。仕方のないことですが、730日分の空白があると、その変化もよけいに大きく感じてしまいます。

先日、2階の部屋でブログを書いていると、下の部屋から「火事デス、火事デス」という警報が。慌てて駆けつけると、父が「料理するときは換気扇ば回さなんっていつも言いよるたい!」と、ばあちゃんにきつく注意していました。

どうやら換気扇のまわし忘れで煙が充満して、警報機が作動してしまったようです。「(なにもそんなに強く言わなくても……)」と思ったのですが、もう同じミスを何度も繰り返してるんだとか。

一緒に住んでて毎日こういうことがあったら、怒りたくもなるか……。火の取扱いは特に危険だし、心配だよね。

「つい忘れちゃうのよねぇ……」と少ししょんぼりしながらもお昼ごはんの焼きそばを運んでくれるばあちゃんを見て、「あぁ、あれから2年経ったんだなぁ」としみじみ思いました。

それでも家事はまだまだ現役。

仕事がなければ母がやっていますが、ふだんの料理や洗濯はばあちゃんがやっています。ばあちゃん・父・母・兄・私の5人分だから結構な量。

代わりに料理しようかなとも思ったんですが、私は料理があまり得意ではないので皿洗いや水回りの掃除などできることをやってます。この歳になって実家に居候は忍びないしね。すこしでも負担が減ってたらいいんだけど。

でも、やっぱり料理はばあちゃんが作ってくれたほうが何倍も美味しい。

ただ、昨日とおとといは献立を忘れてしまったのか、2日連続とんかつだったけど。それは、さすがに、重い。

そして今日、「絶対に間違えられないように『生姜焼き!』って書いてある肉を買ってきたよ」と言って、誇らしげに豚肉を焼く母。なぜ豚肉しばり。

それでも、2日連続のとんかつも、3日連続の豚肉となる生姜焼きも、2年間のアフリカ生活を終えたばかりの自分にはすごく美味しかった。ものすごく。

物忘れがひどくなったなぁとか、耳が遠くなったなぁとは思いますが、ばあちゃんにかなわないところはたくさんあります。

帰省してから、ずっとばあちゃんが何か編んでるなぁと思ったら、突然「これ、かぶってみて」と言われました。

あんたのために編んどったんよ」と。

手編みの帽子でした。

デザイン的には、ゴワゴワしていて、分厚くて、正直、決してクールではありません。もらったとき、上手にお礼を言えてたかどうかも分かりません。

でも、すごく綺麗です。さすがに年をとったなぁと思うことは増えましたが、こんなに上手に編み物ができるなんて。

このちょっとアンファッショナブルな帽子、なんとかお洒落に着こなせないかなぁ。これはどうにかして使いたい。

来週の日曜は、家族でばあちゃんの90回目の誕生祝いと、私の帰国祝いを一緒にやってくれるそうです。

こないだ街なかのアーケードで、2年前にはなかったお洒落な雑貨屋さんを発見しました。

明日誕生日プレゼント、買ってきます。寒そうだし、帽子でもかぶって。



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