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明日「ありがとう」が言えなくなる前に

彼女と電話してるとよく「今日も電話してくれてありがと」と言われます。難病と闘うヒロインの最期のセリフみたいなテンションで言われるので、大げさだなと思いながら「いや、べつに好きでやってるだけだからね。電話するの義務じゃないし」と言うと、「いつなにがあるか分からないから、言えるときに言っとかないとね」と。

先日、若くして亡くなった女性タレントの報道を見たときも、やはりおなじことを言われました。「こうやってなんでもないことを電話で話せてるのって、すごいことだよね」と。ぼくらは遠距離恋愛中で、ふたりともアフリカに住んでいます。治安の良い地域とは言え、事故や病気のリスクは日本よりも高いです。だから、ほんとにいつ、なにがあってもおかしくありません。明日言おうと思ってた、「ありがとう」や「ごめん」が言えなくなってしまうかもしれません。

関係が深まってくると、改まって感情表現をするのを恥ずかしく感じてしまいがちですよね。「そんなこと言わなくても分かるじゃん」と慢心を抱いてしまうこともあるし、「こんなこと言って温度差があったらどうしよう」と予防線を張ってしまうことも。

でも、彼女は他人であり、恋人でもある。他人なんだから、自分とは違う人間なんだから、思ってるだけじゃ伝わりません。同時に、「この人」と決めて付き合ってるんだから、温度差がどうのこうのとか気にせずに、オープンにさらけ出すべきなんですよね。

back numberの『花束』に「ごめんごめんありがとうごめんくらいの バランスになる危険性は高めだけど許してよ」という歌詞がありますが、「ありがとうありがとうごめんありがとう」くらいのバランスで生きていきたいものです。

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