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想像と妄想

 何となく幸せに包まれている時に、漫然とした不安を抱くことがある。言い方は非常に悪いが、「死亡フラグ」が立つような感情。幸せは幸せとして素直に受け止めておけば良いのに、どこかでこの幸せが崩れるんじゃないか?という恐怖が無意識的に同居し、いつの間にか気分の大半を取って変わるような感覚。

人間は、狩猟時代から常に「いつ取って食われるか」という緊張状態を強いられ生きて来たこともあり、基本的にネガティブベースの思考が働いていると聞く。そうでなくとも、世界には自分をネガティブに引き込むような情報たちもたくさん溢れている。

普通に暮らしているのに、どこかで「油断しているのではないか」と、そのままでいさせてくれない別の自分がいる。そんなとき、ああ、妄想してしまっているな、と感じる。

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 瞬間瞬間に抱く感情に対しできるだけ誠実でいたいなと思っている。経験上、ネガティブな感情も通りすぎてみれば案外すぐに落ち着き、いずれポジティブだったりニュートラルを行ったり来たりするのはわかっている。

力を入れる時と入れない時のメリハリを明確につけて一日を過ごそう。感情を廃するというより、湧き出る感情に手を加えずそっと見守るロボットにでもなった気分で、できるだけそのままの心境に身を任せ、推移に委ねよう。

身体も、関節の動きや目線の動き、部位細部の挙動など、24コマフィルムの最小単位までつぶさに掴み取り、所作に神経を払おう。今のことを考えていると、結果的に無心となり、不幸も幸せもただの妄想という事実に気づく。

妄想力ではなく、想像力を取り戻そう。成果は見えている現実よりも、見えない土の下で今にも芽吹く準備をしているのかも知れない。

今日はこんなところで。

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