「見えないものほど見たくなる」心理にまんまと駆られた一幕
とある女性のお笑いタレントが、地元に帰ったついでに、自分たちの育った場所を散歩しながら思い出を語るという YouTube 動画を上げていた。
彼女らの地元は大阪。僕もその芸人は好きなので、何気なく自動で流れてきた動画を眺めていた。
その内容に興味を惹かれたので書き残しておく。
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通常は大々的に景色を映したり、タレントが立ち止まり、ゆかりの地を指し示す方向にカメラを向けたりするものだが、そこは芸人らしく、いっさいそのような演出はなく、コンビの相方がカメラを持ち、歩くもう一方をひたすら映し続けるというものだった。
なので、一方のドアップと特徴のない民家のスクロールが、動画の内容の大半を占める。どれだけ撮られている方が「おい他も映せや!」とツッ込もうが、相方は素知らぬ顔でコンビの片割れだけを撮り通す。
もどかしくも、その手法は新鮮だった。
こうした時、中身がどのようなものであれ、秘められれば秘められるほど、自分にも馴染みのあるその場所を「特定したい」という誘惑にかられてしまうもの。気づけば Google マップと照らし合わせながら、彼女らが今どこを歩いているのか…?という答え合わせについつい時間を割いていた。
そこは家の近くでもあり、自分も良く通る道だったからかも知れない。
映り込む番地表示、お店の屋号看板や施設名などから、改めて「今ここを歩いているんだな」と絞り込む作業は案外楽しかった。最後にストリートビューで同じ景色にたどり着いたときは、ちょっとしたハッキングを達成したかのような気分を味わえた。こんな心理になるものなのか。
彼女たちが狙っているのかいないのかはともかく、情報が極端に少なければ少ないほど、つい答えを出したくなるという本能にまんまと駆られてしまった。
なるほどなー、と参考になる一幕だった。
今日はこんなところで。
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