見出し画像

「見えないものほど見たくなる」心理にまんまと駆られた一幕

 とある女性のお笑いタレントが、地元に帰ったついでに、自分たちの育った場所を散歩しながら思い出を語るという YouTube 動画を上げていた。

彼女らの地元は大阪。僕もその芸人は好きなので、何気なく自動で流れてきた動画を眺めていた。

その内容に興味を惹かれたので書き残しておく。

***

 通常は大々的に景色を映したり、タレントが立ち止まり、ゆかりの地を指し示す方向にカメラを向けたりするものだが、そこは芸人らしく、いっさいそのような演出はなく、コンビの相方がカメラを持ち、歩くもう一方をひたすら映し続けるというものだった。

なので、一方のドアップと特徴のない民家のスクロールが、動画の内容の大半を占める。どれだけ撮られている方が「おい他も映せや!」とツッ込もうが、相方は素知らぬ顔でコンビの片割れだけを撮り通す。

もどかしくも、その手法は新鮮だった。

こうした時、中身がどのようなものであれ、秘められれば秘められるほど、自分にも馴染みのあるその場所を「特定したい」という誘惑にかられてしまうもの。気づけば Google マップと照らし合わせながら、彼女らが今どこを歩いているのか…?という答え合わせについつい時間を割いていた。

そこは家の近くでもあり、自分も良く通る道だったからかも知れない。

映り込む番地表示、お店の屋号看板や施設名などから、改めて「今ここを歩いているんだな」と絞り込む作業は案外楽しかった。最後にストリートビューで同じ景色にたどり着いたときは、ちょっとしたハッキングを達成したかのような気分を味わえた。こんな心理になるものなのか。


 彼女たちが狙っているのかいないのかはともかく、情報が極端に少なければ少ないほど、つい答えを出したくなるという本能にまんまと駆られてしまった。

なるほどなー、と参考になる一幕だった。

今日はこんなところで。

貴重な時間の中 読んでくれてありがとうございます。 「スキ(いいね)」は非会員ユーザーさんもできるので、 押してくれるとすごく励みになります。 そしてぜひ大阪に来た際は COPY HOUSE へ!🏡