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精神的余白

 公私ともにやることが多い。

各タスクのスケジュールをこと細かに決めて、余計なことを考えずある程度集中できる頭にシフトし、あとはひたすら作業に没頭する。

僕の場合は "締め切りの締め切り" を決めている。例えばある納品物が「ここまでに提出しないといけない」などある場合、それより少し前に「自分内締め切り」を設ける。これは完パケであろうがデモの提出であろうが同じ。

仲介相手側の作業工程を意識して余白を設ける意図も当然あるが、メインとしては自分のための「精神的余白」をある程度確保しておく目的の方が多い。とかく、正規の提出日の少し前に、寝かせる期間を設定する。

精神的な余白(余裕)がないと、自分の場合は焦りであまりまっとうな思考が持てなくなる。まっとうな思考が持てなくなると、物理的な作業とは別に、そのことばかりが頭を席巻して凡庸なアイデアのみでしか作業を片付けなくなってしまう。

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 専門学生だった頃、ある講師から「納期10%手前を大事にしろ」と口酸っぱく言われた。

要は先述した「寝かせる期間」を持て、ということなのだが、これを設けていないと、出来上がった直後は「これ以上完璧なオケはない」と思いつつも、出した後に聴いてみると、意外に不完全に思える部分が多く、直したい部分が次々と見つかってしまうのだ。

そういうことも手伝い、期限としては短くなれど、いったん終わらせて見直しの時間をある程度確保する方が自分としては穏やかに過ごせる。タスクに頭を支配されそうになると、作業を中断し、瞑想してでもパフォーマンスに費やすバッファ(保存領域)をおし拡げるような感覚。

自分の中に不確定要素が高いものが多いほど、どんどん思考は鈍していく。アタリで構わないから、無理やりにでも確定化できそうなものをシミュレートし、それに向けてあとは全集中で駒を進め、アイデアを注ぎ込む。

始める前は気が乗らなくも、手を少しでも動かすと、スッと継続し思わぬ進捗を手にする場合がある。気がつくと懸念していた作業がほとんど終わっていた…と肩の荷が下りることも多い。

これに慣れてくると、シングルタスク傾向であろうがマルチタスク傾向であろうが、ある程度は難局を切り抜けることは可能ではないだろうか。

言い方はやや語弊あるが、閉塞から希望へ切り替わる瞬間は、クセになる。

今日はこんなところで。

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