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「みんなちがって、みんないい」Quest FM 冒険の書その3

これまでいくつかお財布を使ってきましたが、自分にとっての「決定版」とはまだ出会えてません。どの財布もそれなりにありがたく使いこなしてきたけれど、一生使い続けたいと思えた財布はまだありません。

もちろん自分自身が歳を重ねて、お財布に求める機能が変わってきたこともあるでしょう。時代が移ろう中で「答え」が定まらないこととも無関係ではなさそうです。でも、そろそろ「これ!」と胸を張って言えるお財布がほしい。

じゃあ、自分にとっての「お財布の決定版」ってなんだろう。そんな話を、こちらでしました。


これはお財布に限らない話ですが、「なんで自分が道具に合わせなきゃいけないんだ」という気持ちがいつもあります。俺が道具に合わせるんじゃない、道具が俺に合わせてこいよと。

パソコンなんて最たるものです。「自分が実現したいこと」をソフトを通じて実行してくれるのがパソコンですが、そのためにはまずソフトの使い方を覚えなくてはなりません。そして、ソフトに用意されていない機能は使うことすらできない。

つまりソフトの都合に合わせることになるわけです。ソフトの使い手は人間である自分なのに、道具の側のルールに支配されてしまってる。

でもプログラミングができる人は、自分が求めるソフトが世の中に存在しないとなったら自作してしまいます。スマホのアプリもそう。このあたりに「これからのモノづくり」のヒントがある気がするんです。

ただ、何かの「決定版」を追求し、それを製品化して販売するというのは、もしかしたら今の時代にそぐわないのかもしれません。だってたぶん、答えは人の数だけ存在するから。

「それでいい」という時代は終わって、「それがいい」という時代も通りこして、「それでなきゃヤダ」という時代に今はなっている気がします。そして「それでなきゃヤダ」はひとりひとりで異なる。

これだけモノがあふれ、モノを作る人も増え、選択肢が無限に増え続けている今この時代、人はもう「完璧に満足できるもの」にしか満足できなくなっているように思うのです。

だから「決定版」をひとつに絞るのは土台無理な話。そうではなくて「誰にとっても決定版」になるような柔軟性、懐の深さ、カスタマイズ性を備えた「人に合わせて変化させられるもの」が必要なのではないでしょうか。

お財布に関しても、おそらくそうです。

きっと「Quest FM」のメンバーである3人がClubhouseを通じて延々話し合い、ときにZoomをつないで酒を酌み交わし、マイク片手に主義主張を叫びすぎて、そのうちオンラインで殴り合いの喧嘩に発展したとしても、答えは絶対に出ません。だって3人とも「求めるもの」が違うから。

3人の意見をすり合わせて統一するのではなく、3人の意見をすべてくみ取れる多様性のあるお財布。ここがひとつのゴールになる予感がしています。

これもいいけど、それもいい。みんなちがって、みんないい。お互いの価値観を認め合う尊さ。いやあ、ダイバーシティーの時代ですね。


以上、モノづくりするラジオ局「Quest FM」のDJ Atsushiでした。


【松岡厚志 PROFILE】

ハイモジモジ代表。書類収納の決定版「WORKERS'BOX」ほか、思わず膝を打つアイデア・プロダクトを発信している。フリーライター、ネーム・デザイナー(ネーミングの専門家)、モノづくりするラジオ局「Quest FM」のDJ Atsushi、御茶の水美術専門学校非常勤講師などの顔を持つ。

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