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1月31日(水)若松英輔さんトークイベント テーマ「自分の中にことばを探す」西荻窪

1月31日(水)若松英輔さんトークイベント テーマ「自分の中にことばを探す」西荻窪 今野書店
 
ノルドベイクでは2023年7月に「若松英輔さん特集」を開催しました。ですが、私自身が若松英輔さんのイベントに参加するのは初めて。(ノルドに集う若松さんファンは、イベントの常連だったり講座の受講生だったり、猛者たちばかり。)
そして今月は本屋さんで開催されるトークイベント3回目。流石に一番ご経験がおありで重心低く、どっしりと心が満たされるトークでした。

テレビで拝見し勝手に親近感をもっていたため、スーっと会場に入られた若松さんを目で追いつつ、粛々とイベントが始まりました。まずは「言葉とはなんですか?」という問いが投げかけられ、参加者はそれぞれ配布されたレジュメに書き込みます。特に発表したりはしませんでしたが、私にはかなり難しい問いでした。
 また、レジュメにはいくつかの引用文が記載されており、それらを若松さんが朗読し解説をしてくださいました。どれも深い言葉ばかり。
小林秀雄、井筒俊彦、東山魁夷、リルケ…グッサグサ心に刺さりました。
 言葉は気持ちや考えを伝える手段だと思っていましたが、イベント終了後には全く違った捉え方になっていました。言葉の本質は意味。人生観があるように言葉観があり、店長と私が同じ「水」という言葉を使ったとて、これまでの経験や人生を踏まえると店長の知る「水」と私の知る「水」は意味の深さが全く異なる。
多くの語彙はいらない。今手の中にある言葉について、深く深く知ることが大事である。
なるほど、これは若松さんの詩そのものである。平易な言葉しか使われていないのに、とてつもなく深い。そういうことだったのか。

ポトン文芸部のあかりさんにバッタリお会いし、お隣の席に座ることができた。彼女は今夢に向かって進んでおり、放たれるオーラがピッカピカだった。そんな彼女が質疑応答でサッと挙手し「書かれていない言葉を読むように、語られない言葉に耳を傾けるにはどうしたら良いでしょう」と。若松さんのご回答は「傾聴する態度。人はそもそも本当のことが言えないものであると思って、相手に接することが大切である。」ということであった。沁みる〜。あかりさん素敵〜、かっこいい〜。

当然ながら書ききれない発見と学びの連続で、本当に本当に生き返った。参加して良かった。

私は私の言葉をしっかりと聞かなければならない!。あれ?これってテーマ通りじゃん!若松さんがすごいのか、私が単純なのか、両方か。
水曜日の18時、地獄の仕事を終えて西荻まで来た甲斐があった。若松さんの言葉に出会うべき時だったんだ。

最後のサイン会では、ノルドベイクで皆さんに描いていただいた感想ノートをようやくご本人に手渡すことができた。書いた記憶がある方も多いのでは?(私がグイグイして書いてもらったから。)肩の荷が1つおりました。
イベント終了後、あかりさんとInstagramで知り合ったyearsさんと3人でコーヒーを飲んで軽くおしゃべりして解散しました。優しい余韻に包まれて良い時間でした。

#若松英輔  さん #今野書店  さん
#ことばのきせき #コトバ

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