反省会②忍び寄る後陣痛

それは何の前触れもなくやってきました。
その夜、私はかつての重度の生理痛に近い、強烈な腹痛に見舞われていました。
参考:
https://note.com/norarikurashi/n/n4ae3c6da2b12


タ、タスケテ...

声を上げることもできず、
その時は自分の身に何が起きているのかさえ分からず、少しでもその苦しみから解放されようと必死で骨盤ベルトを緩めました。

結局、昼間はただ涙を伝わせるしか
気持ちの表現の仕方を持てずにいた私に、
夫は不機嫌を引きずったまま
ダイニングを挟んだ台所で夕飯の支度に取り掛かっていました。


「夫さん...ちょっと、、」

私に目を向ける心の余裕も持ち合わせていなかったその日の夫は、
後にして、と水仕事を続けました。

痛みが収まるタイミングを見計らって

「ちょっと、娘ちゃんだけ見てて...!」
と虫の息で声を張り上げました。


それから、
自分の夕飯を先に取りはじめた夫※を横目に私は「あぁ、しまった...」と一人反省会を
開いていました。
※喧嘩中なのでまあ、ね
※平時でそんな態度だったらそれはもう、ね


入院中も子宮がキューっと締め付けられる
感覚は幾度となく経験していたため、
まさか後陣痛がこんな時差で、こんな痛みでやってくるとは思ってもいないことでした。

また、経産婦の方がキツいという浅知恵は
あった私は、自分のようなロケット出産の場合も収縮のスピードが早くなるのでは?と
分析を始めていました。
(加えて、骨盤ベルトがズレて不必要な箇所を締め付けていた可能性も大いに考えられます)

※個人の主観にはなりますが、
本陣痛に気付かないような人が耐えられないのですから、一般に形容される陣痛の痛みと同等と考えていただいてさして問題ないかと



そして、
次の出産の機会があれば子育て会議の議題に
『後陣痛がきたら』
を追加することにしました。
=次こそリアル経産婦!=


内容はきっとこんな感じにするでしょう。
-*-*-*-
・後陣痛は時差で来ることもある
・妻が具合が悪そうな時は心配する
 =喧嘩中でも一時停戦=
・何をしてほしいか聞く
・何も言われなくても、
 - 温かい飲み物を用意する
 - 腰をさする
 
・上の子が見ていた場合は
「ママは少ししたら良くなる」と安心させる
-*-*-*-
※経産婦の方のアドバイスお待ちしてます


結局、痛みのピークは数十分間、
鈍い痛みが引くまでには2時間ほど要したと思います。


彼の夕飯後も涙目でうずくまり続けている
私を見て、ようやく事の大きさを察した夫は
「何かできることはある?」
と、もとの優しさを取り戻したのでした。

「こ、コップに白湯を...ゴホッゴホ」


こうして、一本のとうもろこしから発した
産後初めての夫婦のいさかいは幕を閉じたのでした。

初産婦の方も、陣痛が来た場合と同じように
カップルで後陣痛についてもぜひ備えを。
来てしまってからは、とても話せるような
状況ではないでしょうし、産後のカップルの
不和はかなりの確率で起こり得ます。


パートナーが側にいながら、
後陣痛と孤独に苦しむ未来のママが一人でも
救われますようにー

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?