オンライン講師が教える:格安オンライン語学レッスンの有効活用方法
語学のプライベートレッスンで、あまりに安いものには不安を感じるのではないでしょうか?インターネット環境さえあれば誰でも情報発信をできるこの時代、私を含め無資格未経験の「オンライン語学講師」があふれています。そして素人の先生の場合はレッスン料が安い場合が多いです。
「安かろう、悪かろう」はある程度事実です。私は不快な経験も何回かしました。ただ食わず嫌いは勿体ないです。工夫次第で、アマチュアの先生とのレッスンでも十分に語学習得ができます。むしろアマチュアの方が優れている面もあります。
私が講師としても生徒としても利用しているPreplyでは、中国語やスペイン語なら1時間5ドルの先生もいます。英語やフランス語も1時間10ドルで教えてくれる人がいます。この値段なら気軽に利用してアウトプットができますね。
今回は、プロの先生としての資格や経験がないアマチュアの先生とのレッスンを効率的に進める方法をご紹介します。
アマチュアの先生に習うメリット
アマチュアの先生に習うメリットは実は大きいと思います。先生任せにならないんぶん、「この表現、本当にこれで合っていますか?」「発音に自信がないので、同じ問題を繰り返させてください」「次回はこれをしたいです」と主導権を握って集中してレッスンを受けることができます。
私の初期からの生徒でこのタイプの生徒がいますが、自己分析をして、納得した内容でレッスンを受けているので定着が非常に早く、レッスン中の質問も的確です。もちろん私から提案をすることもありますが、日本語の勉強法に関して本気で取り組んでいる分、私も適当なアドバイスはできません。
プロの先生相手だと「間違っていたら当然指摘してくれるだろう」「復習が必要なら、そういってくれるだろう」「先生がこう言っているからこのやり方が正しいのだろう」と受動的、甘えがち、思考停止になってしまいます。
そもそも、プロの先生でも個人で教えている人でカリキュラム作りが上手な先生は一部です。そのカリキュラムを生徒の習熟度に合わせて適宜調整してくれる人はさらに少数です。教科書を淡々と進めたり、生徒の理解度を無視して進める先生、自分が慣れている手持ちの教材しか使わない先生も多いです。(あくまで個人的な経験です)
また、純粋にネタ切れで生徒の向き不向きをを考えずに、とりあえず何かしらの練習問題をして、レッスン時間を乗り切ろうとしている可能性もあります。
先生は先生で、「レッスンの時間は限られているから、どんどん新しい内容がしたいだろうな」と気を使ってくれている場合や、「何かリクエストがあれば生徒から言ってくるだろう」と思っている可能性が高いです。
アマチュアの先生に習うコツ
ただ、アマチュアの先生を探す場合はプロフィールをサラッと見て、コミュニケーションなしで予約してノープランでレッスンに臨んではいけません。
アマチュアの先生に習う注意点、コツをご紹介します。
1.絶対譲れない点を考える
経験豊富でモチベーション付が上手で、文法の説明を日本語で完璧にこなしてくれて、お勧めの教材を紹介してくれる先生は多分プロの先生です。アマチュアの先生とお得にレッスンを楽しむのなら譲れない点を優先して、先生を選びましょう。
意思疎通が全然できないのがどうしても困る場合は日本語ができる人、メモ魔の方はGoogledocにわからなかった単語を書き出してくれる人、決まった時間に受けたい人はスケジュールが合う人を見つける必要があります。
条件を書き出し(必要に応じてGoogleで訳して)て、予算内の複数の先生に送って、希望のレッスンが対応可能か聞いてみましょう。
「会話中心にレッスンをしましょう」」と言っている先生の中には、本当に「会話だけ」の人がいます。適当に話して生徒の間違いも真面目に直してくれず、話を合わせてくれるだけということです。
2.複数の先生を掛け持ちする
アマの先生は本業の仕事があったり、手のかかる家族がいるから在宅ワークをしているというパターンが多いのでドタキャン率が高いです。先生の都合に柔軟に対応できるように複数の先生を使いましょう。次の項目でご紹介する通りレッスン内容はこちらが決めるので、一般常識さえあれば、どの先生に習っても同じです。
3.カリキュラムはこちらが考える
アマの先生の中でもきちんと生徒のことを考えて、理にかなった順番で教えてくれる人もいますが少数派です。独学で勉強している人のブログなどを研究して、自分の弱点や目標に合わせて、問題集を1冊一緒に解く、新聞記事を一緒に読んでそれについて会話する、などのカリキュラムは自分で組みましょう。私は聞き取りが苦手だったので、教科書を先生に読んでもらいひたすらそれを文字で書き起こすというレッスンをしました。いままでおざなりにしていて、かつほかの先生が見逃してくれていた前置詞、動詞の活用語尾などが正確に理解できるようになりました。
先生に任せると、先生がやりやすい(または手持ちの)適当な教材を使われる可能性があります。
レッスン中も、「ここの表現が自信がないな」と思ったら、「ちょっと待ってください」と言って、自分でググったり、同じ問題を繰り返し解いたり、能動的にレッスンを受けましょう。
4.たまには先生の意見を聞く
たまには、「何かおすすめの教材がありますか」「発音をよくするにはどうすればいいですか」「次のレッスンで何をするべきか提案がありますか」と言ってみましょう。
アマチュアの先生でも、日々レッスンを改善しようと頑張っている先生、どうやったら生徒が上達するか意識している素晴らしい先生がいます。レッスン当初はぎこちなくても、たくさんのレッスン数をこなして効果的なレッスン内容を編み出しているひともいます。
私自身も講師としてレッスン数をある程度こなしてから、より効果的なレッスンができるようになったと思います。
また、生徒としててレッスンを受けていた先生で、数か月ぶりにレッスンを受けたら、レッスンの質が格段に上がっていて、今後のレッスン方針について非常に的確なアドバイスを下さった方がいました。
まとめ
今時、いい教科書がたくさんあって、Youtubeで質の高い語学レッスンを受けることができます。無料や格安のアプリも非常に充実しています。独学での語学習得は無理ではないと思います。
それでも、やっぱり先生に習いたいという人やアプリやYoutubeを使ったうえで、ネイティブスピーカーと話す練習をしたいという場合は、オンラインの語学チューターをぜひ活用しましょう。お金に余裕のある方や会社の経費で受けられる場合はぜひ、1時間5000円超のプロの先生に習いましょう。やはり責任感と経験のあるプロの先生は安心感があります。
お得にネイティブスピーカーとのレッスンをしたい場合は、自分でカリキュラムを考えて、素人の先生とするのが本当にお勧めです。「自分の弱点はどこか」「どういう練習が効果的か」を能動的に調べるので、自己分析につながり、知識の定着が違います。
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