見出し画像

【自然栽培で家庭菜園】めんどり催芽

私が今年やってみたかったことのひとつ。
それは、育苗。
これまでは畑に直接種を播くか、苗を購入して植えるか、
のどちらかで野菜を育ててきました。
そもそも「イクビョウ(育苗)」という言葉も知りませんでしたしね。。💦

そんな私が自然農を知って、約2年。
徐々に、自分の育てた野菜から自家採種し、
その種で、毎年野菜を作り続けていきたい、
と感じるようになってきました。

ただそうなると、問題になるのが苗。

現在の市販苗のほとんどが
F1種という交配種でつくられており、
たとえ自家採種できたとしても
次世代にどのような野菜が育つかは分かりません。

広い庭も、日当たりの良いベランダも無い我が家。
育苗するとすれば、小さな貸農園の一部で
育ててみるしかありません。

調べれば調べるほど、条件が悪いことを知りましたが、
失敗もすべて経験!と割り切って、
茄子、唐辛子、キュウリ、ミニトマトの4種の
夏野菜の育苗をやってみることにしました。

まずは、発芽。
キュウリ、ミニトマトはポットに直播きしましたが、
茄子と唐辛子については、
ポケット催芽をやってみることにしました。
ポケット催芽とは、
種を自分の衣類のポケットなどに入れ、
体温で温めて発芽させる方法です。
発芽適温が体温に近いので、発芽しやすくなるのです。

ひとつ困ったことは、
私の服にはちょうど良いポケットがない!
本来なら、シャツの胸ポケットが良さそうですが、
胸ポケットがある服はほぼ持っていません。
かろうじてパジャマに小さくついていることを
発見しましたが、寝相の悪い私。
無意識の状況で、
種に何をするかわかったもんではありません。

ズボンのポケットも考えましたが、
大雑把な人間なので、トイレや浴室でポロっと
落としてしまうことも考えられます。
ましてや、自分の体重で踏み潰してしまう可能性も。

どうしたものやら、、、と思いあぐねていたところ、
思いつきました。
腹巻です!
腹巻なら、身体と一体化させることができるし、
体温で種を保温できます。
そもそも鶏の卵だって、お腹で温めてるわけですから
一番良いのでは???

自分では凄いアイデア!と思っていましたが、
既に「めんどり催芽」としてyoutubeにもアップされていました~💦
そうですよね。そんな特別な発芽ではないですね。

兎にも角にも、腹巻催芽、いえめんどり発芽スタート。
キッチンペーパーに霧吹きをして
種を包み、空気穴をあけた小さなビニルに入れて、
腹巻に入れます。

なんだかお腹に生き物がいる、というのは不思議な気分。
腹巻で温められているというのもありますが、
それだけではない温もりを感じます。

ジーンズを履くときには、
ベルトで圧迫しないように位置をずらしたり、
寝ているときには、寝相で潰してしまっていないか
目が覚めたり、すっかり親鳥(??)気分。

時はちょうど桜の開花時期でもあり、
日中は汗ばむほどの陽気。
腹巻には少し暑いものの、
カワイイ種たちのために我慢しました。
そして、スタートしてちょうど3日目の夜。
そっとキッチンペーパーを開けると、
唐辛子にちぃ~さな芽がでていました。
猫の爪のような鉤型で、触角のようにも見えます。
種を割って出てきたものの、
恐る恐る探っている、というカンジです。

小さな鉤型の芽

私の体温で芽が出てきてくれた!!
私が産んだわけでもないし、出産経験もないのですが、
なぜか出産したような喜びを
フツフツ感じてしまいました。

翌日の夜には、茄子も無事に発芽し、
いずれの種も育苗ポットに播き直しし、
めんどり催芽も終了。
ここからは、彼らは自分の力で育つことになります。
とはいえ、温度の管理や間引きなど、
まだまだ親の手も必要。
めんどりはまだ気が抜けません(笑)。
そしてそのことが、彼らに必要とされているようでなんだか嬉しいのも確か。

発芽した種をポットへ

たった3日のめんどり催芽で産まれた不思議な気持ち。
また新たな視点で野菜作りを楽しめそうです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?