登山にハマった! キツかった…涸沢カール。
頻繁に山登りをする様になって約2年。
思い返すと...小学生の時に富士山に登ったのが最初で、登山にハマりだすちょっと前にもハイキング感覚で美ヶ原や富士見台高原、大台ヶ原などに行ったことはありました。
登山、ハイキング、トレッキングと、違いがイマイチ分かりづらいんですが...
登山というワードを意識したのが涸沢カールに行ってからになります。
(皮肉にも山頂は一つも通らないルートだったんですが...)
一応ザックやテント、クッカーなども持っていたので、涸沢カールのテント場の写真を見た時に、すぐ行こうと思いました。
時期は真夏です、車を走らせること約10時間…深夜2時「道の駅 奥飛騨温泉郷上宝」に到着して、仮眠を取ろうとするも寝付けないまま朝を迎える...
あかんだな駐車場に移動してバスに乗り、上高地に着いたのが9時でした。
そこから標準コースタイム6時間で目的地の涸沢カールに到着予定という事で、そんなに悪くないすべり出しです。
しかし、重い!! 荷物が背負ったことのない重さでした…
しかもサイズが合ってないので腰荷重にならず、ザックが肩にめり込む。
ハードな1日のはじまりです。
とはいえ…
上高地から横尾までの前半3時間は平坦な道のりなので、涼しさや観光ムードも相まって晴れやかな気持ちで歩を進めることが出きました。
横尾から涸沢カールまでは小屋もなく、登山道らしい雰囲気になっていきます。
時刻は13:00過ぎ、ペースは遅いながらも気力は問題なし。
横尾から本谷橋まで約1時間…ここまでは傾斜もほとんど無く、まともに歩けていました。
しかし、川を渡ってすぐの登りから立ち止まる回数が激増します。
首を痛めていたこと、普段運動をしていなかったこと、寝不足で熱中症気味だったこと、腹が減っていたこと…
などなどが積み重なり、迎えるべくして迎えた体力の限界でした。
素晴らしい景色の中を歩きつつも、もはや写真を撮る余裕はほとんど有りません。
登りが始まると、筋肉への負担をものすごく感じます。
息も絶え絶え…汗が吹き出し、喉が渇く。
後続の登山者にことごとく抜かれ続け、高齢者にも遅れを取っていたのはちょっとショックでした。
途中で目的地の小屋が見え始めるんですが…あまりの遠さに、嬉しさよりも絶望感の方が強かったのを覚えています。
水も尽き、筋肉も攣りだし…心は完全に折れました。
ただ、折れても進まなければどうにもならないので、5歩進んで休憩…10歩進んでザックを下ろす…ぐらいの感じで歩き続けました。
夕方も5時を過ぎ、他に歩いている人も見当たらず…
そこら辺にテントを張って横になろうかとも思ったんですが…水がない。
ゴールデンレトリーバーにタックルされただけで絶命しそうなほど弱りきった状態で…なんとか涸沢カールに辿り着いた頃には夕方の6時を過ぎていたと思います。
テント場の受付小屋は閉まっていましたが、涸沢ヒュッテの方で手続きをしてもらえたので助かりました。
場所を確保し、なんとかテントを設営した時点で力尽きます。
体を半分だけテントの中に突っ込んだ状態で爆睡…
辺りが寝静まり出した頃、ふと目が覚めました。
着替えて晩ごはんを食べ、ビールを飲み…
やっとこ気力が戻ってきて、写真を撮ることができました。
写真を撮るという目的では、なかなか思い通りに行かなかった部分もありますが…見たもの、感じたものは素晴らしく…得難い経験となりました。
この日は夜中から風が強くなり、朝には雨が降ったり止んだりの状態で…どうやら台風が接近しているらしいとの事でした。
だいぶ体力も回復し…下り一辺倒、バスの時間に間に合えばいいだけなので気楽に下山を始めます。
流石は人気の北アルプス、悪天候で台風が近づいてるという状況にも関わらず人が多かったです。
狭いところでは、すれ違いや追い越しなどで譲り合いが頻繁に発生するほどでした…
登山道脇で座りながら昼寝をしたり、徳沢園でカレーを食べたりしながらのんびり上高地に戻ります。
上高地に着く頃には…足の裏がすごく痛くなっていて、首肩もやばい状態でした。
体力的には問題なかったんですが…帰りは痛みとの戦いです。
二つ、分かり易い反省点があり…
靴が登山用ではなかった事と、ザックのサイズが合ってなかった事です。
痛くなるのは当然でしたね…
全体を通して考えても、重い荷物を背負って歩くことに慣れていなかったり…寝不足だったり…登山に関する一般的な知識がなかったりと…
思い立ったが吉日 ! ! …とはいえ準備不足も甚だしい感じでした。
それでもなんとか帰り着き、無事バスに乗ることができました。
あかんだな駐車場に到着し、車での帰路…
途中のコンビニで運転席に座ったまま動けなくなり、7時間ほど爆睡しました。
普通はこんなに疲弊する様なルートではないと思うんですが…
準備から体力、知識も全然足りてない状態で足を踏み入れたらエラい目に会ったという感じがします。
ただ、一つ限界を突破できたこと…
自然のなかで過ごすこと自体に喜びを感じるようになったこと…
というのが大きな収穫だったと思います。
安直な思いつきでも、行動してみるもんですね…
すっかり山好きになりました。
低山の割合が多いですが、気づけば200座ほど登っています。
意外ときっかけが無いだけで、見過ごしてる楽しみがいっぱいあるんじゃないかと思ったりもします。
あんまり無茶をすると危なかったりもしますが…手に負える範囲を見極めつつ、未知の分野に触れる機会は今後も大事にしたいですね。
2024年6月
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?