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足助のおばさん in Nederland 8

さて、昼御飯も済んで、いよいよ90番のバスに乗りキンデルダイクへ向かいました。運転手さんに予め、「キンデルダイクに着いたら教えてください」と頼んでおいたので、何もない殺風景なところでしたが、バスを降りました。そこは海を望む海岸のようなところで、沖をゆくボートが行き交っているのが見えましたが、風車は一つも見えません。ジョギングをする人などいて、まるっきり人気のないわけではなかったですが、長居をしても無駄なような気がしました。

しかし、路線バスではない観光バスと見受けられるバスが、海とは反対の方に次々と入っていきます。ああ、風車はこっちにあるのだな、と勘を働かせて、ロッテルダムでさんざん歩いて足が痛かったですが、もう一息頑張って内陸の方へ歩いて行くと、そこにはガイドブックにあった通りの風車の並ぶ景色がありました。

オランダでは、レンタルサイクルのシステムが整っていて、ここでも自転車でもっと奥へ行くこともできたのですが、何せ、欧米人とは脚の長さが異なりますので、自転車は諦めて、手前にあるいくつかの風車の写真を撮ってよしといたしました。

後日談ですが、ころも連句でこの時のことを句に詠んだ時、「風車カタコト」と付けてくださった方がありましたが、キンデルダイクの風車は、カタコトなんてかわいらしい音は立てていませんでした。ぎぃぎぃという低く響く音を上げて回っていた風車は、蒸気機関が発明される以前のヨーロッパ工業を牽引する大事な動力だったのです。

さて、ガイドブックには船でも行けると書いてあったと言いましたが、確かに、ロッテルダムキンデルダイクを結ぶ観光船は存在しました。しかし、それは1日に2便と言う交通手段とは呼べないもので、結局帰路もバスを利用したのですが、行きにバス停がなかったわけが、帰りに分かりました。バスの終点はロッテルダムより手前で、そこで連絡する電車に乗り換えねばならなかったのです。

私の英語力ではかなり危なっかしいひとり旅ではありましたが、ゴールドコーストからタクシーで寮まで帰った時のことを思うと、若干英語力が伸びたと自分では思っています。(2013年8月2日 記)

(元ブログ オランダ紀行6: Here Come the 足助のおばさん (asukenoobasann.com)

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