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足助のおばさんと教育 13

衣類乾燥機

もう、洗濯機に標準装備になった感のある衣類乾燥機ですが、私は結婚する時に「これだけはどうしても必要だから」と、今の私とそう年の違わない母にねだって、まだぜいたく品だった衣類乾燥機を買ってもらいました。(母がパートで働いていた店の家電品売り場だったので、チョー格安でしたが)。
どうしても必要だったわけはこうです。
私と夫は、大学生協の職員と学生理事という(大学は別)関係から交際が始まり、大学を卒業する時にはもう、結婚式の日取りが決まってました。私は、教員採用試験には受からなかったものの、講師として働くつもりで教育委員会からの電話を待っていたのですが、一月過ぎても何の沙汰もなく、やむをえず塾の講師として仕事を始めました。そこの塾長先生が新婦人の算数教室小組の話を持ってきてくれて、私は塾と算数教室の二足の草鞋で仕事をしていたのですが、結婚式の直前になって、教育実習をさせてもらった小学校から2ヶ月間の臨時の仕事が入ったのです。私も学校で働けるならその方がいいと思ったし、塾長先生もみんなもそうすべきだと言ってくれました。ですが、たったの2ヶ月のために塾をやめるわけにもいかないとも思いました。勤務先になる小学校の校長先生に、事情を話したところ「塾の仕事も続ければよい」と言ってくれたので、学校と塾、そして新生活の準備、と文字通り目の回るように忙しい2ヶ月でした。(さすがに算数教室は休ませてもらった)。
というわけで、学校が終わって塾へ行く間に洗濯して、乾燥機に放り込んでまた出かける、という新婚生活だったのです。よく乗り切ったと思います。
一つだけ学校の仕事があってよかったのは、結婚式の新郎新婦の紹介の時に「○○小学校の講師をして」と言ってもらえたことでした。まだまだ教育大から教員にはストレートでなれると思われていましたから。
その、フル稼働した乾燥機は、足助へ来てからは梅雨の間の生乾きのタオルを乾かすくらいしか出番がなくなりましたが、20年目に動かなくなって、2代目と交換しました。
今の乾燥機は、付属の部品で直接洗濯機に取り付けられるようになっているのですが、昔の乾燥機の台が丈夫なのでそのまま使ってます。嫁入り道具の大半はもう2代目3代目になってますが、掃除機だけはまだ動いてます。(2007年6月25日 記)

(元ブログ 衣類乾燥機: Here Come the 足助のおばさん (asukenoobasann.com)

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