足助のおばさんと介護 172
実家の母からSOSがあって、急遽出かけました。マッサージの出張サービスがあって施術を受けたら肩が痛くて目が見えなくなったと。病院へ行ったり眼科へ行ったりした結果、マッサージと視力は無関係ですが老化による「黄斑浮腫」が再発したそうです。見えないことは確かです。
母が今の施設に入居したのがコロナ禍とほぼ同時で、娘としては「独居でコロナ禍を迎えることにならず助かった」と言うのが正直なところです。しかし母の身になれば短期間に「入院」→「最初の施設」→「今の施設」と居場所が変わり「ここはどこ?」状態です。長年暮らした自宅であればトイレでも冷蔵庫でも手探りで使えるものが、あるはずのところにありません。
また、これまでは母の居室に入ることが制限されていて、私や弟が身の回りを実際に見ることができませんでした。ようやく母の居室を訪れてみれば、小さな冷蔵庫に消費期限の切れたおやつや飲み物がギューギュー詰めになっているのでした。
最初に入居した施設が3食お弁当だったため、今の施設で温かい食事が提供されることに当初は喜んでいた母ですが、薄味で煮物中心のメニューにたちまち飽きてしまいました。学校の給食のような画一的なサービスは高齢者にはなじまないようです。
さらに、入居者同士の人間関係がストレスを呼ぶようです。
「結婚」という固い絆で結ばれたカップルも喧嘩を繰り返しながら家族になっていくのですから、契約書で入居した高齢者が良好な人間関係を築くというのがそもそも無理なのかもしれません。
「足助のおばさんと介護」も125回を迎えました。まだまだ続きそうです。(2023年10月12日 記)
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